農民連「米対策部」設置国民的運動で農業守ろう
「国民的な運動で、日本の米を守ろう」――農民連は十二月三日、都内で全国会議を開き、米対策部を立ち上げました。米対策部は、農水省・自民党・全中の三位一体による米つぶし政策(米政策の抜本見直し)が進められようとしているなかで、農民連、新婦人、中小卸・小売業者を中心に「米を守る」国民的運動と、米流通のネットワークをさらに発展させようというもの。専門性が高い米の流通・産直についての情報の収集と発信などを行っていくことが確認されました。 農民連参与の横山昭三氏が「消費者、商店街・地域ぐるみの運動なくして、安全な米を食べ続けることもできないし、米屋の営業も農業も守れない。農民連の『準産直米』は安全な米、産地の顔が見える米として米屋、消費者に歓迎され定着してきた」と報告。 参加者は、新たな米流通の発展に対する必要性や期待を次々と表明。「毎年交流してきた米屋から『茨城の米だけでなく全国の米がほしい』と要望されている」(茨城)、「十年前には見向きもしなかった米屋が、農民連の運動の紹介を、目を輝かせて聞いてくれた」(京都)と、農民連に対する共感・期待の高まりが報告されました。 また、「拠出金も合わせて考えれば、農協に出すより高い。これまで米産直は、減反未達成の人たちのとりくみだったが、これからはそうではない」(新潟)、「『準産直米』のよびかけに、大規模農家がたくさん参加した。悪政に振り落とされた人たちをすべて視野に入れて働きかける」(千葉)と、この運動に大多数の農民を組織する展望も広がっています。 最後に、笹渡義夫事務局長が「八割の農民が作っている米をつぶそうという米政策の見直しがもたらす事態の深刻さは想像を絶するだろう。この運動を通して、多くの農家に働きかけ、農民連に組織し、全国の力で乗り切ろう」と、まとめの報告。米対策部の事務局長に横山氏を選任しました。
(新聞「農民」2001.12.24付)
|
[2001年12月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224
Copyright(c)1998-2001, 農民運動全国連合会