農民連の光ネットがお米屋さんと収穫祭東京・大田区六郷地域「お百姓さんがお店にやってくる――第二回お米屋さんの大収穫祭」が、昨年に引き続き、十一月十七日、東京・大田区六郷地域の四店のお米屋さんで開かれました。北海道、東北、関東、北陸から三十三人の農家が参加し、つきたて餅や新鮮野菜、石狩鍋などを販売。「農民連の米はお客さんからも高い支持をえている」と大山米店の大山金弘店主。「今日は、郷土色豊かなものをたくさん持って、多くの農家が参加してくれて、安全で安心できるものを扱っている店ということを大いにアピールできた」と山田米店の山田幸朗さん。秋田県農民連の佐藤長右衛門委員長は「自信をもって本物の味を売ってほしい」と、お米屋さんにエールを送りました。近くの会場では、消費者を集めて講習会も開かれました。
お客さんが収穫祭を楽しみに山田米穀店「お米には混ざりものが入っていないですよね」「この農民連の方たちが作ったものですから、間違いありません」「じゃ買っていくわ」――こんなやり取りをしながらお米を買い求める消費者が何人もいました。「こだわりの農民連のお米ですよ。山田米屋さんでぜひ買ってください」と威勢のいい呼び声が響き渡る水門通り商店街の一角にある山田米店。午前九時半にテーブルを出し準備を始めると、さっそく買い物客が集まってきました。 安心・安全なお米と新鮮な野菜が買えるとあって、山田米店には開店から消費者が途切れなく訪れました。石狩鍋やつきたて餅をおいしそうにほおばる親子連れ。石狩鍋を食べた近所のお母さんは、家から鍋をかかえてきて家族の分も買い求めにくるほど好評。 昨年の第一回大収穫祭のお楽しみ抽選会で一等のクジを当てた主婦は、今回も三等を当てて大喜び。「今後も毎年、収穫祭を行ってほしい。楽しみにしているんですよ」と要望するお客さんも多数いました。六十歳代の主婦は「結婚以来、漬物を漬けていますが、山田さんのお店から買うお米のぬかは安心して使えます」と、農民連会員の作ったお米への信頼を語っていました。
懐かしい餅つきに人だかり大山米店「産直の新米と採れたばかりの新鮮野菜だよ」――緑ののぼりがはためく七辻の商店街。「大山米店」前にずらりと積まれた五産直米と、茨城県南の新鮮野菜、和歌山のみかんが並び、懐かしい餅つきの音に人だかりが出来ていきます。お米を買った人には袋に詰め放題のニンジン、馬鈴薯、タマネギ、石狩鍋のサービス。「おいしい産直の新米だよ」との呼びかけに「産直米なの?」と銘柄を確かめ買って行く人で米袋が次々減っていきました。近くに住む渡辺まささん(80)と加藤きみさん(70)は義理の姉妹。渡辺さんは一人暮らしですが、スープの冷めない距離に子どもや孫がいるとかで二人仲良くくじを引いて二等賞の青森のリンゴを当て、お祝いの手打ちに大喜びでした。 幼稚園に通う双子のお嬢さんを連れて大山さん宅に用事で来た雨森一宏さん(38)昌恵さん(37)夫妻は「若いときはカップラーメンやハンバーガーばかり食べていましたが、結婚してからは和食党」と話す横で、当の女の子たちは「ニンジンきらい、納豆だいすき」と言いながら、お餅や石狩鍋を食べていました。
盛況に大わらわ次々お客さんが大森米店「おいしい!」と、子どもたちの笑顔がはじけた大森米店。昔なつかしいポンせんべいの実演が行われ、学校帰りの小学生が長蛇の列をつくりました。せんべいを焼くのは山形・庄内産直センターの岡村稔さん。「消費者の口は正直だから、がんばって米を作らないと」と話す岡村さんは今年から農民連の米産直に参加しました。 威勢のいい売り込みに誘われて次々訪れるお客さんに、店主の大森雅浩さんは「こんなに盛況になるとは思わなかった」と、大わらわ。歯科技工士の仕事をしている後継者の弘行(28)さんも「休みの日は、二階で寝ていることのほうが多い」と言いながら降りて来て、ハッピ姿で手伝います。「毎日これくらいにぎやかだといいね」と弘行さん。 「不景気でたいへんだけど、スーパーの特売のお米は、おいしくないから買わないよ」と、近所の機械屋の奥さん。大森米店のおかみさんは「今日のイベントは、すごく心温まる思いがした」と語っていました。 コメコメハウスの店内には農民連の米が
「店で精米するからおいしい」コメコメハウス表通りに面した「パール商事 コメコメハウス」には、千葉、岩手の農民連がかけつけました。軒下にトマト、小松菜、ピーマンなどの新鮮野菜を並べて、お餅をつきはじめると、たちまち黒山の人だかりに。「近所の病院に来たところなのに、こんなに買っちゃったわ」と、パンパンの買物袋をさげたご婦人もうれしそう。店内は抽選券を手にした常連客でにぎわい、よもやま話に花が咲きます。「玄米をその場で精米してくれてお米がおいしいから」と常連の婦人。改装中の「コメコメハウス」の店内には、お米が入ったガラスケースがショーウインドウのように並べられ、精米機が置かれています。 「お客さんを引き付ける工夫をしていかないと、スーパーに勝てません。今日のようなイベントもお客さんと触れ合える街の米屋ならでは」と店主の塚越功さん(68)。岩手県農民連の阿部四郎さんも「私たちが作った米が、こういうふうに売られているんだとわかって感激した」と言います。 当日は、塚越さんの奥さんの親戚や二人の娘さん、お孫さんも手伝いに来て、家族みんなでお店を盛りたてていました。
(新聞「農民」2001.12.3付)
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[2001年12月]
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