「農民」記事データベース20011203-519-03

セーフガード

福田官房長官地元事務所に要請

――農民連関東ブロック代表ら――


 セーフガード本発動つぶしに躍起になっている福田官房長官。同長官の地元・群馬県高崎市の事務所に十一月十六日、群馬農民連をはじめ関東ブロックの代表十四人が訪れ、即時本発動するよう申し入れました。秘書の木田雅久氏が応対、参加者は次々に実情を訴えました。

 「中国のネギは、人件費が安いから半分捨てても採算が合う。日本ではこれからネギが本格的に出荷される。早く本発動を」(埼玉県連の代表)、「生しいたけが一週間ももつわけがない。輸入品はクスリを使っているのは常識。暫定セーフガードの期限切れの前から価格が下がった。A品で百円割ったら成り立たない。日本一の原木しいたけ生産県として本発動を強く要求する」(原木しいたけ生産者)と要望しました。

 群馬町で十数万羽を飼う養鶏家の加藤道夫さんは、同町農業委員会長で新聞「農民」読者。加藤さんは「以前は一万〜二万羽を飼えば生活できたが、いまは十万、五十万羽でも厳しい。規模拡大では外国と太刀打ちできない」と実情を訴え、高崎市のトマト栽培農家の木村君江さんは「日本の賃金の三十分の一といわれる中国からものを持ってきて、日本の農家はこれとたたかえというのは、三十分の一の給料で働けというのと同じ。福田長官も三十分の一でやれますか」と問いただしました。

 秘書の木田氏は「要請内容はよく伝えます。長官は地元農家の心情を十分承知している。(父親の)福田赳夫は“農は国の基なり”と言っていた人ですから」と答えました。

 群馬県連は十二月地方議会で全自治体(県含め七十一)に本発動と他品目の発動を政府に求める請願・陳情の採択をめざして取り組んでいます。

(群馬県連 目黒奈美子)

(新聞「農民」2001.12.3付)
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2001年12月

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