生産・流通こぼれ話
輸入でますます厳しいが 「立ち向かう」元気大切
●船橋農産物供給センターでは二つのスーパーから地元の野菜を出荷して欲しいと市場を通して要請され、新しい取引が始められた。その市場の卸売のSさんが「船橋産直まつりを見たい」ということで、十一月十日、一緒に参加した。
あちこちの店に立ち寄るが、この雨の中、人影はまばら。生産者や産直センターの人達はさぞつらい思いで…と思っていたが、結構明るい表情だ。
●中央舞台から「生産者のバンド」演奏が会場いっぱいに響き、なかでも二人の女声ボーカルが楽しげに、一生懸命に歌っていた。雨やぬかるみに負けない力が、ここから湧き出ていた。Sさんも私もいつのまにか心和んでいた。「明日があるさ」を最後にみんなで歌ったとき、心がひとつになる思いがした。地元「高根乱れ囃子」の和太鼓のひびきも会場を明るく元気づけていた。
「赤旗まつり」の「出会いのひろば」でもハーモニカ、クラリネット、バンド演奏、民謡など、まさに文化のすばらしさを実感した。
●十一月八日、暫定セーフガードの枠がはずされた。早速十日夜、東京のある市場にはそれまでの約五倍の中国のシイタケが入荷した。ますます厳しい状況になることは必至である。
生産に営業に立ち向かっていく時、あの文化の力が大切になっていくだろう。
(生産・流通対策部 佐藤 龍雄)
(新聞「農民」2001.11.26付)
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