長野・上伊那小学生の稲作り“白毛もち”無事収穫
長野県上伊那郡南箕輪村の、南箕輪小学校五年生がこのほど、上伊那農民組合の援助で初めて栽培に取り組んだ古代米『白毛もち』の刈り取りを行ない、はざ掛けまでを体験しました。 『白毛もち』は籾に白い毛状の長い芒がついている古代米の一品種で、米に強い粘りがあり味が格段に良いので、昔から上伊那地方の農民に伝承されてきたものです。しかし稲の背丈は約百三十センチと長いため風雨で倒れやすく、収量も一般米の約七〜八割程度と少ないので、近年栽培が激減して品種絶滅の危機にありました。 上伊那農民組合(竹上一彦組合長)は『白毛もち』復興と継承へ向けて栽培に四年前から取り組み、餅加工の商品化に成功。『白毛餅』として全国に注文販売をしています。 南箕輪小学校では、毎年五年生が稲作について学習、栽培を体験しています。今年は農民組合が「子供達に『白毛もち』を伝承してほしい」と、同校へ苗を贈ったことから、古代米に挑戦しました。五月下旬に田植えをし、農民組合が協力して管理を続け、農業やお米について学習しました。 稲は幸いにも台風被害を受けることもなく、順調に生育。田圃へ入った児童たちは、飯島光豊事務局長らから稲刈りの鎌の使い方や刈り取り方を教わり、クラスごとに作業を開始。初めての手刈りと、使い慣れない稲刈り鎌に四苦八苦しながらも「稲刈りがこんなにおもしろいものとは知らなかった」と楽しげな表情で作業を進めました。飯島事務局長も「皆さんも大きくなったら農業をしていただき『白毛もち』を作り続けていってください」と児童たちに『白毛もち』の継承を呼びかけました。 収穫した『白毛もち』は十一月上旬に収穫祭を行い餅つきをして全員で味わう予定だそうです。収穫祭には農民組合員も招待してくれるそうで、その日が今から楽しみです。 『白毛餅』は十一月二〜四日、東京「夢の島公園」で開催される「赤旗まつり」の「農民連産直通り」でも販売されます。
(上伊那農民組合 飯島光豊)
岩手県盛岡市で“おでってくなんせ産直まつり”岩手の盛岡市・岩手郡・紫波郡の農民組合と新婦人盛岡支部を中心にした産直交流会「おでってくなんせ産直まつり」が十月十四日、盛岡市中の橋の「プラザおでって」で開かれ、約百人が参加しました。例年は全県一カ所で実施していましたが、今年は県内六カ所に分かれて行われたもの。参加者は、粉もちで作る「きりしえんしょ」の実演体験コーナー、生産者と消費者の交流会に分かれました。交流会では、狂牛病問題や農産物の安全性問題などについて話し合われ、安全な食料を確保し、農家の生活を守るためにも政治を革新させることが大事だと強調されました。 新婦人の会員さんがさんさ踊りなどを披露、通行人も集まり、見物の人垣ができました。 農民連は新米「ひとめぼれ」をはじめ、ダイコン、白菜など採り立ての野菜や加工品、新婦人は衣類のバザーや手作り民芸品を販売しました。最後は「くじ引き」を行い、盛り上がりました。 (西根町農民組合 鈴木實)
(新聞「農民」2001.10.29付)
|
[2001年10月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224
Copyright(c)1998-2001, 農民運動全国連合会