脊椎からみたからだのこと脊椎矯正師・山口真奈美
腰痛の話し今回は施術院に来院される患者さんで肩こりと同様に多い悩み「腰痛」についてのお話です。職業や年齢にかかわりなく、多くの方が腰痛でお悩みではないでしょうか? とくに農家の方は立ち仕事や中腰での長時間仕事、重いもの運びなど、腰への負担は日常的に多くなっていると思います。 歩けないなど、日常生活に支障をきたすくらいの腰痛で来院される方もいます。「慢性的なもので治らないと思ってほったらかしていた」とか、「仕事が忙しくて腰痛だけを治療している時間がなかった」など、理由はさまざまです。しかし、矯正師の立場からすれば「もっと早くに来院・相談・治療していればこんなに痛い思いをしないで済むのに」というケースが結構あります。
腰痛は、恐ろしい病気であることが多く、「たかが腰痛」と、あなどれません。一口に腰痛と言っても起こる原因はいろいろありますが、骨の分野(脊椎矯正)からみた『腰痛を起こす最も大きな病的な原因』を挙げてみたいと思います。 腰痛は腰の骨(腰椎)がねじれて元の正常な位置に戻らないことから起こる代表的な障害です。ぎっくり腰は、腰椎がズレて神経を圧迫しているところに、わずかな力が腰にかかり、骨がさらにズレてしまった時に起こります。重いものを持たなくても、クシャミひとつでなることもあれば、振り向いた瞬間、歯磨きの最中などに起こることもあります。骨の正常な人が急にぎっくり腰を起こすことはめったにありません。ぎっくり腰になるにはそれなりの下地があり、たいていの場合は、ある程度の腰椎のネジレを抱えていたあげくに「ぎっくり腰で動けなくなった!」となるのです。 腰痛はぎっくり腰の他にも、『脊椎分離症』(腰の骨の椎弓というところに亀裂が入り前後に分離した状態)や、『脊椎すべり症』(分離症がひどくなって起こる場合が多く、ひどい場合は脱臼したような状況になる。坐骨神経痛その他の神経障害を起こすことも多い)、『椎間板ヘルニア』などが原因でなることもあります。他にも内臓疾患が原因で腰痛になる場合もあるので、我慢したり、自己判断せずに専門家に相談することをお勧めします(桑岡俊文著「痛みは体のSOS」より)。
腰痛でお悩みの方で、病院の検査(内科的検査やレントゲン撮影など)で異常が見つからなかった方も、KCSセンターにご相談ください。(KCSセンター千葉みどり台・電話〇四三-二四六-九九一八)
(新聞「農民」2001.10.15付)
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[2001年10月]
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