「農民」記事データベース20010910-507-07

悪夢の砂漠が大平原に

千葉県・東総大豆畑トラスト 恒例の草取り

関連/「おいしい〜」と大満足


 大豆畑トラスト運動が始まって四年目、今年も千葉・東総農民センターの寺本幸一さん(八日市場市)の畑で八月十九日、恒例の草取り作業を行いました。

 今年は梅雨明けしてから、まったく雨が降らず高温続きの夏でした。七月八日の炎天下に不安と期待を持って大豆の種まきをしましたが、一週間たっても二週間たっても芽が出てきません。一滴の雨もなく乾ききった土の中で大豆は種のままでした。どういうわけか同じ日、隣の畑に機械まきした大豆の芽はほぼ出揃っているのに…。会員になんて報告しようかと悩みましたが、祈るように雨を待つしかありませんでした。

 一カ月ぶりに待望の雨が降り、草取りのお知らせを出す頃には十センチ位に伸びていました。播種から六週間目、初秋のさわやかな草取り日和を迎えました。悪夢の砂漠から一回の雨のおかげで三十アールの大豆畑が雑草とともに大草原になったのです。自然の力のすごさを思い知らされました。

 草取り作業の参加者は、十二時を過ぎても止めようとしません。もう少し、一本でも多く、雑草を抜いて帰りたい…。みんながそんな思いで作業を三十分も延長し、後ろ髪を引かれながら昼食交流会の場所に移動しました。

 いくら天候に左右される作物とはいえ、芽が出なければ始まりません。一粒ずつの手まきが、機械まきに負けるなんてがっかりしてしまいました。

 昼食は、寺本さんの娘さんや女性部員の手作りの旬の野菜づくし料理、参加できなかった会員から届いたデザートなど盛りだくさんの料理を食べながらの満腹交流会となりました。

 大豆畑トラスト運動の中で、あぐりファンクラブや新聞「農民」読者も増えています。また、「子どもに安全なものを食べさせたいから」と始まった消費者運動三十年の三鷹グループは、トラスト運動の輪も広がり、二十七人も加入し、九月には市のマイクロバスで当地へ体験交流に来てくれることになっています。

(東総農民センター・今井睦子)


「おいしい〜」と大満足

富山“トウモロコシフェスティバル”

 富山県食健連と戸出町農協が共催の「トウモロコシ・フェスティバル」が八月四日に行われ、子育て真っ最中の新婦人親子リズムのお母さん、それに地域から参加した親子など六十人が参加しました。

 雨上がりのむんむんした暑さのなか、四千本のトウモロコシ畑に入り込んでもぎ取ったり、ゆでたての熱々をフウフウいいながらほお張る子どもも親も「おいしい〜」「甘〜い」と大満足。さらにお楽しみの宝探し、スイカ割りもあって、暑さを吹き飛ばして思いきり楽しみました。

 吉江欽一戸出町農協組合長は、そんな参加者の姿をうれしそうに見ながら「おいしいものを味わっていただくこととあわせて、作る喜びも味わってほしいですね」と感想を述べていました。

(富山県連・久郷道枝)

(新聞「農民」2001.9.10付)
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2001年9月

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