「農民」記事データベース20010618-497-08

よりよい給食育てよう

家栄研が保育・学校給食交流集会


 「命を育てる保育園・学校給食は、自治体が行うべき教育の一環。二十一世紀を担う子どもたちのためによりよい給食を守り育てよう」――家庭栄養研究会主催の「民間委託反対 保育園・学校給食交流集会」が六月七日、都内で開かれました。

 福岡、高知、岡山、新潟、青森など全国から百二十人が参加。活発な討論が交わされ、熱気あふれる集会となりました。

 討論では、「大量の食糧が輸入され日本の農業が大変、食の安全を守る大運動が必要。保育園・学校給食は、安い・高い、うまい・まずいではなく、自治体は教育として公的責任を果たすべき。埼玉など私たちの運動が前進させている所もある」と雨宮正子さん(いのちをはぐくむ学校給食全国研究会代表)の発言を皮切りに、パネラーが次々と発言。

 とくに、山形県藤島町の加藤鉱一さん(日本共産党町議)の、「圧倒的に保守の強い町議会で二十六回、学校給食特別委員会を開き、徹底して議論した。歴史、法律など山積みになるほどの資料を集め、他の自治体なども視察。その結果『学校給食は教育の一環として公設直営とすべき』という議会決議をあげることができた」という発言は大きな反響を呼びました。

 このほか、「調理員は専門性の高い、高度な技術を要する仕事。栄養士と調理員がぞんぶんに協力できるような職場でなければ、良い給食は作れない」(品川区・保育園給食調理員・伊藤とみさん)、「今年度から民間委託が五校で強行された。区は説明会では今までと何も変わらないと言うが、親からは反対の声が続出。親や教師などで『学校給食を考える会』を発足させ弁護士の協力も得て、職業安定法違反であることも学習してきた。今は行政監査請求に取り組んでいる」(杉並区・学校給食栄養士・星名久美子さん)、「十四年前“学校給食を考える会”を発足、学習活動を通じて、民間委託を言いださせない運動を広げ、近隣市町村の民間委託阻止にもつながっている」(富士市・考える会代表・小櫛和子さん)などの発言が続きました。

 会場からは、「厚生省お墨付きの市長が、“行政経営計画”で民間委託を言いだしたが、給食祭りなど地域住民と一緒に運動を広げ、現在は阻止している」(静岡県浜松市)などの意見が出ました。

(新聞「農民」2001.6.18付)
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2001年6月

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