長野・上伊那農民組合が復活させた「白毛もち米」小学生らがお田植え
「白毛もち米」の種子次世代につなげたい長野県上伊那の南箕輪村の小学校五年生が、五月二十五日、地元に伝わるまぼろしの古代米「白毛もち米」のお田植えをしました。「白毛もち米」は、上伊那だけに残った古代米で、とてもおいしいのに、作りにくく、収量も少ないので、長い間絶滅の危機にさられていました。上伊那農民組合の仲間たちがこの「白毛もち米」の復活に乗り出して、今年で四年になります。農民連をはじめ日本中から応援があり、今年は五ヘクタールにまで栽培面積を増やせるまでになりました。 上伊那農民組合ではこれまでも「祖先から千年余りも“白毛もち米”の貴重な種子を引き継いできたのだから、私たちの次の世代にも、後を引き継いでいってほしい」と、話し合ってきました。そのためにはいまの子ども達に「白毛もち米」を理解してもらい、栽培してもらいたいと思っていました。
苗つくりから収穫まで組合が全面協力そんなとき、「白毛もち米」に興味をもった南箕輪小学校の先生から、五年生の体験学習に「白毛もち米」の栽培を取り入れたいとの要望がありました。私たちはさっそく全面協力することになり、苗つくりから収穫まで喜んで手伝うことになったわけです。五月二十五日、私たちが小学校に出向いて子どもたちに「白毛もち米」の話をした後、学校横の五アールほどの田んぼに手植えでお田植えをしました。上伊那は農村地帯なのにお田植えの経験のない子が多いのに驚きました。 土の感触に大ハシャギして植える子どもたちを見ながら、いま日本のお米は減反や米価の暴落などたいへんなことばかりですが、私たちはどんなことがあってもお米を作り続けて、必ず次の世代につなげなければと、心から思いました。 (上伊那農民組合 飯島光豊)
(新聞「農民」2001.6.11付)
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[2001年6月]
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