「農民」記事データベース20010604-495-06

兵庫県5・13シンポジウム

頑張って作ってほしい

消費者・労働者が農民にエール


 兵庫農民連は、新婦人や労働組合、保育運動連絡会などと共催で、「食と農が危ない!5・13シンポ」を開き、九十二人が参加しました。

 農民連からは、三人の会員が特別報告。十五町歩を耕作している大型稲作農家の橋本早苗さんは「今も売れない米が倉庫にあり、産直の消費者から“米はどこでも買える。安全は目に見えないから米はもう断る”と言われた」。また都市近郊の軟弱野菜農家は「直売所をやっているが、近くに大型スーパーができてお客がほとんどなくなってしまって、閉店しようかと思っている」など実情を話しました。

 玉葱農家の会員は、セーフガード発動の採択にむけて、農協や農業委員会に足を運んでも「国のやることだから」「判断しかねる」などタライ回しにあう場面もあったが、それぞれの地域で頑張って採択してきたことを報告しました。

 保育園の栄養士さんは「安全なものを食べさせたい。農家は頑張って作ってほしい」とエールを送り、港の労働者は「輸入もののチェックが危ない。なおざりになっている」と実態を紹介し、四月からは賃金が五〇%、一時金はゼロなど賃金カットが強行され、裁判をたたかっているという報告がありました。

 記念講演をした山口三十四(みとし)神戸大学教授は「農業は保護されるべきで、比べるからおかしいのである。おしよせる輸入野菜には、政府の対策がどうしても必要なのに野放しだ」と話しました。

 集会後、組合員からは「残りの米をなんとかしよう」「ニュースで知らせよう」などの声が上がっています。

(兵庫県連 辻本悦子)

(新聞「農民」2001.6.4付)
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2001年6月

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