「農民」記事データベース20010528-494-11

脊椎からみたからだのこと

脊椎矯正師・山口真奈美


農民とネコ背について

 これから数回、体のことについてお話しさせていただくことになりました。よろしくお願いします。私は千葉市を中心に脊椎矯正師(カイロプラクティック)を夫婦でしております。普段、農家の患者さんと接するなかで感じることを書いてみました。

 農家の患者さんに多い「ネコ背」

 農家の患者さんで多いのが背中の丸まった「ネコ背」の人です。ではなぜ、農家の方にそのような患者さんが多いのでしょう。

 その前に、体にとっていい姿勢とは、どんな姿勢でしょうか? 本来人間は、首と腰は前に、背中は後ろにカーブしていて(生理的わん曲といいます)、このカーブが崩れ、背中が丸くなるのが「ネコ背」、ペッタンコになった状態が「平背」です。どちらも悪い状態です。

 もしも、じっと立っていると疲れやすい、まっすぐに歩きづらいなどの状態があれば、下半身に異常がある可能性があります。放っておくと膝や足首などを痛める確率が高くなります。

 ネコ背にも様々な原因があります。(1)胸の大きな女性が胸を抱えるような姿勢や背の高い人が常に下ばかり向き続けてなる、(2)勉強や仕事など日常生活で悪い姿勢が習慣化している、(3)老化や病気などで筋肉が衰え、背中の筋肉がやせたためにネコ背になる、(4)(3)に加えて老化で骨がもろくなり、急激な重みで骨がつぶれ曲がってくる、(5)骨折や骨の発育障害・病的な原因。

 農家の方には(2)〜(4)の混ざったケースが多いようです。生活習慣病と言っていいかもしれませんね。

 ひどいネコ背で腰痛、肩こりに

 では、ネコ背がひどくなってくるとどうなるのでしょう。内臓が下がり消化機能が悪くなってきます。骨の歪みが神経を圧迫するために、ろっ骨のあたりや背中の痛み、腰痛、肩こりといった障害がでてきます。首の近くでこりが起こると、筋肉は血管を圧迫し脳への酸素の供給が欠乏してきます。また、内臓への圧迫は体全体の活力を失わせることになります。“たかがネコ背”ではないですね。

 ネコ背は、正しい姿勢を保っていると防げる場合が多いので、後々から痛みや苦しみを作らないためにも十分気をつけたいものです(桑岡俊文著『痛みは体のSOS』から引用)。

 私達の施術はKCS療法といいます。脊椎手技矯正といって、機械を一切使わず手のみで骨のズレを正常な状態へ戻していきます。KCSはこの業界ではめずらしいFC制を採用しており、どの施術院でも同じレベルの施術が受けられます。お問い合わせは、お近くのKCSセンターか下記までご連絡・ご相談下さい。(つづく)

*脊椎矯正師・山口賢(〇九〇-三二三二-一八〇九)またはKCSセンター千葉みどり台(千葉市稲毛区緑町二-十四-八 TEL〇四三-二四六-九九一八 Fax-九九二一)

(新聞「農民」2001.5.28付)
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2001年5月

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