生産・流通こぼれ話都会の小学校の水田物語
潮風吹く運河のほとりに作られたコンクリートに囲まれた真新しい田んぼ。「都会っ子に稲作りを体験させたい」。そんな教頭先生の熱い思いに揺り動かされて、茨城から通うはめになった。 我が家の田植えは、ゴールデンウィーク中に、運動靴で田植機に乗ってサッサと済ませたくせに、この田んぼにはズボンの裾をまくり上げて裸足で突入。 「キャー、気持ち悪い」と悲鳴をあげる女の子。逆に「気持ちがいい」という男の子たち。一株一株丁寧にと言っても、一人四株限定の田植え。五感で農を体験したうれしさのうちに、夢を植えた田んぼができあがりました。 足を洗って、教室での話し合い。一粒のモミから何粒のお米が獲れるか、穂が出る前に葉っぱが何枚出るのか、自然の驚異、生命力の素晴らしさを語ると、子どもたちの目が輝きます。 毎日毎日水を与えられ、肥料を食べて大きく育った稲は、七月下旬には花を咲かせ、やがて黄金色の実を結びます。この四カ月の稲の生長とともに、子どもの成長を観察したいと思いつつ帰路につきました。 (生産・流通対策部 小竹節)
(新聞「農民」2001.5.21付)
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[2001年5月]
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