「農民」記事データベース20010507-491-08

生産・流通こぼれ話

新鮮、安全、美味しい農産物は消費者と農民が一体となってこそ


●日本農業新聞が全国消費者団体連絡会事務局長の日和佐信子さんのセーフガード発動についてのコメントを紹介している(四月十一日付)。「ネギは店頭で輸入品をあまり見ないため、セーフガードの必要があるのかどうか実感がわかない…」と。どんな店をどの位見て回ったか知らないが、ネギの開発輸入のすさまじさと国内の流通について、よくご存知ないらしい。

●東京都中央卸売市場の産地別入荷量の順位を調べてみると、中国の順位は、一九九八年十二位が二〇〇〇年には四位に上がっている。市場を通さず、直接量販店や加工業者には、さらに何万トンという大きな量が入っている。そのため価格にも大きな影響がでている。埼玉産は九八年三百四十円(キロ単価)が去年は百九十三円と大幅にダウン。五キロ一箱が千円にならず、八九年来の最低記録。そのうえ驚くことに、中国からのネギには、箱にも束ねてあるテープにも「中国産」と記入されず、国産に化けてしまうのは、ビデオ「あぶない!!あなたの食と健康」を見ると一目瞭然。店頭でわからないからと言って「セーフガードの必要があるのかどうか」うんぬんは、マスコミのお得意な生産者と消費者を対立させる論調に乗ったものではないか。

●消費者と農民が一体となってこそ、新鮮で安全、そしておいしい農作物が作られ、食べることが出来る。

 マスコミの報道に疑問や意見を言う一人の背後には、一万人いると聞いている。電話一本、投書一通、いま、あなたが出番です。

(生産流通対策部 佐藤龍雄)

(新聞「農民」2001.4.30・5.7付)
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2001年5月

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