「鳥獣害を考えるつどい」盛況和歌山県農民連が日本共産党和歌山県委と共催
和歌山県農民連は三月十七日、中辺路町で日本共産党和歌山県委員会と共催して「鳥獣害を考えるつどい」を開き、地元周辺はもとより橋本市や新宮市からも農民、行政関係者、議員など百二十人が参加しました。 パネリストは、前川慎吾氏(開智高校非常勤講師、ニホンザルやタイワンザルの研究家)、高岡誠一氏(福井県農業試験場勤務、猿害対策を実践的に研究中)、仲谷淳氏(和歌山県信愛女子短大教授、イノシシの生態を中心に研究)、小川恵始氏(龍神村役場)、尾崎清氏(由良町役場)の六人で、司会は高田由一氏(日本共産党県会議員)。 和歌山市の混血ザルによる被害農民の大きな力となっている前川さんは「百万年前から日本に住みついているニホンザルとは共存を図り、できるだけ防除をするが、駆除も必要。混血ザルによる被害は甚大で、生息地域も広がっている」と全頭捕獲を強調しました。 高岡さんは、「さまざまな対策をとってきた。しかし、もっとも大切なのは野猿に本来の生息地と、侵入してはならない人里や農地との境界線を認識させること」と、試行錯誤の実践過程を話しました。 仲谷さんは「山村の過疎化、減反政策による農地荒廃、人工林の増加がイノシシ被害を増大させた。現段階では電気柵が有力のようだが、行政の助成が不可欠。県が専門官を養成するのがポイント」と指摘。小川さん、尾崎さんは、「猪一一〇番」や「芳香剤入り風船」などの取り組みを報告しました。 参加者から「山を動物が住める場所に変える取り組みは進んでいるのか」「自衛のための捕獲を認めてほしい」などの要望や質問が次々に出されました。 (和歌山県連 宇治田悦子)
(新聞「農民」2001.4.30・5.7付)
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[2001年5月]
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