分析センターだよりほとんどの小麦製品に残留農薬
昨年からこつこつと小麦製品の残留農薬を調べています。近所のスーパーやコンビニから買ってきた食パンを中心に、ドーナツ、クリスマスケーキなどを分析してきました。びっちりとつまった分析スケジュールの隙に押し込んでデータを集めていますので、まだ検査数は少ないのですが、それでもほとんどの製品から農薬が検出されています。 検出されるのはポストハーベスト農薬と思われるクロルピリホスメチル、マラチオンなどの有機リン系殺虫剤です。先にハンバーガーから残留農薬を検出しましたが、原料小麦の九割以上を外国に頼る日本では、ハンバーガーに限らず小麦製品から農薬が検出される頻度はかなり高いのです。学校給食パンから検出されることもあります。 検出量は厚生省の定める残留基準値よりずいぶん低いため害はないと判断することはできます。しかし長期にわたって食べ続けた場合、未知数な部分はあると思います。特にマラチオンは環境ホルモンとして疑われている物質の一つで、環境ホルモンが極微量でも作用性を持つという特徴を考えれば、給食パンなどを食べる子どもに、もしかしたら影響があるのかもしれません。 そこで各地の県連のみなさんにお願いです。分析センター宛に各地の給食パンやお手製の地粉パンなどを送ってください。計画的に小麦に関するデータを集めていきたいと思います。
(新聞「農民」2001.4.23付)
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[2001年4月]
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