学生たちが集まり日本の伝統食を体験都(みやこ)風土ネットワーク21食や農に関心を持つ若者が中心になり、昨年京都で結成した「都風土ネットワーク21」(通称“みやfoo”)の活動を紹介します。(桑山真恵)
二月十二日の設立記念パーティーでは「作って、食べて、日本の食を語ろう!」をテーマにみんなで豚汁を作りました。この日は、初参加の三人を含む学生七人と、新聞「農民」を見た「日本の伝統食を考える会」の中筋恵子さんが集まりました。材料はメンバーの実家(京都府美山町)のお米や京都農民連から仕入れ、国産にこだわりました。 日も沈み、みんなのお腹が鳴りだした頃、味噌の香りが漂い豚汁が完成。ご飯と中筋さん持参の大阪・堺の伝統食「大豆のあめ煮」(かたくて甘ーい)と一緒に「いただきまーす」。
無洗米が話題に無洗米が話題になり「それで米の消費があがるなら…」でも「美味しいの?」。「便利そうでひかれた」だけど「お米を研ぐという文化がなくなっちゃう」などなど、いろいろな意見が出され“みやfoo”の課題に食文化の視点も取り入れることに。今後の活動について、基本的な学習会、文化面のアプローチ、「調理時の生ゴミはどのくらい問題なのか」、「栄養士さんの現場での活動を知りたい」、安くて安全で国産を手に入れる方法(産直ボックスの共同購入とか…)、料理教室などの意見が出され、最後に“みやfoo”のモットー「(1)学ぼう、(2)体験しよう、(3)行動しよう」をみんなで確認。フリーペーパーの発行も考えています。 参加者は「学校の友達に話してみる」とセーフガードの署名用紙を数枚持って帰り、「もっと勉強していろんなこと知りたい」と話し、食や農に関心を持つきっかけになったようでした。
食文化を考える三月十九日には、「伝統食だより」の編集長でもある中筋さんが京都で開いている“日本茶の飲める店”を借りて、伝統食の夕ご飯をいただきながら、食文化の側面から日本の食糧事情を考えました。メニューは無洗米と普通米の食べ比べと、イワシの煮付け、おから、茎わかめの炒め煮、無農薬茶。 無洗米は「手間がはぶけて、味もおいしく、とぎ汁も出なくて環境にやさしい」と大宣伝されている“エコピカリ米”という商品。実際に食べると、少し水っぽく、コシがなく、食べこたえがない感じ。普通米は噛み締めるほど味が増し、歯ごたえもしっかりして、食べごたえがありました。 また、日本の伝統食を考える会代表の宮本智恵子さんから「消費者にうけている無洗米や骨を抜いた魚の問題と日本の伝統食のもつすばらしさ」についての話をうかがいました。参加者は「魚に骨があることを知らない子どもや、箸で骨が取れない人が増えると思うとぞっとする」「便利という名のもとに日本の食文化が危機的状況に来ていることを知った」などの感想が出されました。“みやfoo”では、五月十三日に京都で開催される大学生の新歓祭「スプリングフェスティバル」で分科会を出し、仲間を増やす予定です。
(新聞「農民」2001.4.23付)
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[2001年4月]
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