農水省の公表指数で明白に
「輸入急増で価格暴落」を裏付け
ゴボウ、ショウガ、ニンジンなど大幅ダウン
セーフガード発動 三品目以外にも対象拡大を
関連/さらに幅広い運動広げよう
「ネギ、シイタケ、畳表だけでなく、輸入が急増している野菜や果物にもセーフガードを発動せよ」――全国の農家の切実な要求を裏づける事実が明らかになりました。農水省が三月末から四月初めにかけて公表した「農村物価指数」「ベジタブルレポート」によるもの。
野菜価格は昨年十二月から一月にかけて、不作や天候不順によって、昨年春から夏の水準に比べれば「回復」していましたが、ここにきて下がり始める一方、輸入の急増ぶりは昨年を上回るテンポ。図は、その傾向が目立つゴボウやショウガ、ニンジンの動向です。
ネギの場合、政府がもたついている間に、一〜二月に「駆け込み」輸入が急増していますが、ゴボウやニンジン、ショウガの輸入急増と暴落ぶりはネギ以上。とくにゴボウは九八年の半値以下になっています。
農水省は一月に、輸入増加が予想される野菜六品目を「監視対象品目」に指定し、情報収集を行うとしていますが、これらの品目はその対象にも入っていません。
「ネギやシイタケで発動して、なぜこれらの品目では発動しないのか」「ただちに暫定セーフガードを発動するとともに、対象品目を拡大せよ」という声を急速に強めるときです。
群馬農民連会長 長沢尚さんの話
私たち群馬農民連は、一日も早くセーフガードを発動させようと三月二十二日の東京で開かれた「3・22中央総決起集会」にも大型バスで参加したり、全国知事会会長の埼玉県の土屋知事にも要請してきました。
私の住む安中市の三月市議会に三品目だけでなく、品目を増やして、早く発動するよう請願を出したところ、全会一致ですんなりと採択されました。要求は切実です。
他のタオルや木材などの団体にもよびかけたり、地元の新聞に意見広告を出すなど、国民の世論を高め、幅広い運動を発展させてこそ発動させることができると思います。
(新聞「農民」2001.4.16付)
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