千葉「山田町農業を守る集い」に500人町ぐるみで運動を
「農業危機を打開する山田町農業を守る集い」が三月三日、千葉県山田町で開かれ、五百人を超える人たちが参加しました。 集いが開かれるきっかけは、「秋田県羽後町のような農業を守る町ぐるみの運動を起こしたい」と羽後町の集会に参加した宇井正一さん(山田町農民組合長)の思いから始まりました。 農民組合の働きかけで町長や町議会議長、農協組合長、農業委員会長らが、六十を超える農業関連の団体に呼びかけ、八十人で「山田町農業を守る会」を結成し、開催したもの。 集いでは、実行委員会を代表して農協組合長が「町の農産物の販売額は前年比で二〇%ダウン。輸入の激増が原因と考えられる。個人の努力では乗りきれない。地域経済を活性化させるために運動を広げよう」と開会宣言。町長は「農家の経営努力は限界。小さな自治体の声だが、大きな影響をもちたい」とあいさつ。 生産者の訴えは「世界の二%の人口で一二%の食料を食っている日本。こんなことがいつまで続けられるか。今年はさらに減反が強化される」「収穫を考えて種をまく。夢があるのが農業だ。いまは違う。夢がなく、仕方なくやっている。 どこから見ても日本列島は灰色。今後いっさい輸入を入れないで」など、憤りがあふれるものでした。 各政党の討論では、議論のピントがはずれた自民党県議へのヤジ、「関税化には反対しない。しかし慎重に」という民主党市議、「WTOの理念を尊重する」という公明党国会議員。そんな中でひときわ拍手を受けたのは「減反、つまり農業をやめさせるために税金を使うのではなく、農業を支えるために使うべきだ。基本的な政策を根本から変えないと農業は守れない」と訴えた日本共産党国会議員でした。 集いでは、「セーフガードの発動を」「政府は、商社・大企業による国内農業を圧迫する開発輸入を規制すること」など七項目の特別決議を採択しました。 千葉県農民運は三月二十五日没票で行われている県知事選挙で、なんとしても民主県政を誕生させようと、この山田町の経験に元気づき、自治体や農協への申し入れなど、積極的に取り組んでいます。 (千葉県運 小倉 毅)
(新聞「農民」2001.3.19付)
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[2001年3月]
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