農民連青年部第9回総会21世紀の日本農業 若い力で切り開こう“就農者ふやす”取り組み提案
「新規就農者が少ないと言われる中でも、農業をやろうとしている友達が回りに結構いる。そういう人にも声をかけ、仲間を増やしていきたい」「全国から持ちよられた純国産の農産物は本当にすごかった」――二月十七日から二日間、東京都内で開催された農民連青年部第九回総会には四十六名が集まり、就農一年目やこれから農業をはじめる青年も多数参加し、各地でがんばる青年の姿が浮き彫りになりました。 第一日目は二つの特別報告と分散会討論が行われ、食品分析センターの八田純人さん(27)は、輸入農産物から数々の残留農薬を検出した様子を話しながら、会場で国産と輸入の生鮮ブロッコリー、冷凍ブロッコリー食べ比べを行い、安全性だけでなく栄養面でも優れた国産生鮮ブロッコリーの特徴と輸入農産物とたたかう課題を解説。 続いて新聞「農民」編集部の満川暁代さん(29)が、コンビニ弁当やハンバーガー特集での取材の模様を話しながら「調理する時間すらない生活が本当に豊かと言えるだろうか?」と問いかけ、味覚のグローバリゼーションから私たちの食文化を守ろうとよびかけました。 二日目の討論では十七人が発言。「後継者が不足し、これから日本の農業をどう支えていくのだろうかと心配になるが、非農家から入ってくる人たちを支援する運動を盛り上げていけたらと思う」(静岡県、鈴木宏子さん26歳)、「もっと青年が農業につけるように、さらに積極的な支援制度を実現したい」(千葉県、阿部毅さん40歳)など、農業後継者を増やす取り組みが提案されました。 ものづくりでは、静岡県の吉川利明さんが「専業、兼業、生きがいでやっているおばあちゃんを含めた多様な生産者を組織しながら、他の地域の農民連と連帯し、リレー出荷で売り先を切り開こう」と発言。また、学校給食に地元の野菜を届けている(福島県、大槻哲雄さん)、農協に働きかけ、セーフガード発動求める自治体決議をあげさせた(広島県、木戸菊雄さん42歳)など、多様な取り組みが報告されました。 まとめで菅井巌青年部長は「総会は回を重ねるごとに充実している」と話し、農民運と食健連が準備している「食と農を守るビデオ」を青年部でも活用し、消費者の青年や、子どものいるお母さんたちに見ていただく運動を進めてほしいと提案、新聞「農民」を軸に青年部を大きくしようと訴えました。総会では、松本善明日本共産党衆議院議員が挨拶しました。 芋煮鍋、きりたんぽ鍋などの郷土料理を披露しながら行なわれた夜のレセプションでは、ソーセージ、イノシシの燻製、冷奴、手づくりカレー、漬物、落花生、いちご、ハッサク、ポンカン、ささき牛乳、リンゴジュース、イチゴジャムなどなど、国産農産物と地酒を味わいながら、参加した他団体の青年とも交流し親睦を深めました。 新しい役員は、部長▽菅井巌、副部長▽椎名俊英、杉岡章、石橋正、葛西拓美、事務局長▽森吉秀樹、会計▽満川暁代、幹事▽松川真奈美、菅沼浩、小川一弥、鈴木宏子、児玉幸造、八田純人、笠原尚、会計監査▽菊地原靖、阿部毅
(新聞「農民」2001.3.5付)
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[2001年3月]
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