農民連十三回大会での発言新聞を拡大、産直を広げ晴れて滞納金を一掃石川県連 西 忠恭
全国連への未払いを克服したことについて発言します。はじめに「どうしてこんなに借金がふくれたか」についてお話します。
暗く重苦しい役員会だった私が県連事務局長として専従になった一九九二年以前、新聞はとってるだけで配達集金がきちんとされていませんでした。この大会へ来るとき調べたのですが、九五年二月の県連大会のとき、全国連への未払いが二百万円以上、県連自身の借金も含めて約四百万円ありました。それを五年計画で返済し、この大会直前残りの約三十六万円をゼロにし清らかな気持ちでやって来ました。どうてこんなになったかというと、いろいろありますが、要は組織が小さいからです。だから、いろんな工夫をしてきました。農家でない方にもいろんな事業を兼ねたカンパを訴えたりして、年末には百万円近くも集めたりしました。 財政問題での全国連の提起は、個人で解決するのでなく、役員会で集団で議論し解決しようということです。そこで役員会に提起をするのですが、討論にならない。非常に暗くて重い時間が三分、五分。じっと耐えるんですが、毎回毎月、役員会でこれをやっていると出席する人がだんだん少なくなってくるんです。 そうは言っても金がないので、役員に会費以外に金を出して欲しいといって、恒常募金とか訳の分からないことをして皆さんには苦しい思いをさせてきました。つまり、人件費や活動費が会費でまかなえないから、カンパや何かで繰り入れていたのです。これでは当然、全国連への会費が払えないという、当たり前の状況が続くはずです。
“借金”返し還元金が手元に転機になったのが、米などの産直の広がりと、新聞の拡大でした。産直の広がりでは、産直業務にかなりかかわるので、私の人件費の多くの部分をそこで見てもらうことにしました。これで日常的な会費の収入を経費にあてることができ、産直の業務が増えるなかで、体制強化が必要になり、財政担当責任者をおいて予算執行が通常にできるようになりました。また、新聞の拡大が財政再建に非常に大きく貢献しました。昨年は温泉旅行を賭けて富山県連と拡大競争しました。結果はどっちが勝ったか分かりませんがとにかく三百部にしました。 機関紙の還元金は三百部ですと年間で相当額になります。いままでそれを返済にあてていたので県連に残りませんでしたが、今年からいよいよそれが手元に残るので、うれしくて仕様がないんです。 聞けば、いくつかの県連でも厳しい財政状況があるようです。そういうところでは私どもがかかえているような体制や組織全体からくる深い問題が財政問題に現れてきているところが多いと思います。私の報告は石川県の経験ですが、新聞拡大は全国どこでもできることで、増えれば増えるほど財政が良くなるというすばらしいことでもあるので、これを徹底して進めることが大切だと思います。
(新聞「農民」2001.2.26付)
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[2001年2月]
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