「農民」記事データベース20010212-480-03

春の大運動に全力をあげ参院選挙に連動しよう


 国民大運動実行委員会二〇〇一年度総会が一月二十六日(金)開かれ、運動方針を決定しました。「国民諸階層と団結して、WTO協定の改定を!農業・農山村の復権を!」(農民連第13回大会スローガン)めざした春の行動に同実行委員会とともに奮闘しましょう。

一、春の運動の特徴と大まかな流れについて

(1)国民のくらしと農業を守る運動は、日本経済をたてなおす基礎
 今年の春の運動は、これまでとまったく違う情勢のもとでたたかわれます。典型は、農民の緊急輸入制限(セーフガード)発動の強い要求と徴税攻勢に対する苦悩の広がりです。

 すべての農産物の価格暴落による損害が農民に明確になるのが自主申告運動のこの時期です。「減反を増やすしか能がない」政府に対して、セーフガード発動を求める世論は、都道府県の八割、千九十六の市町村、多くの単位農協、農業委員会の決議・意見書にみられるように天の声として広がっています。輸入を制限して価格暴落を抑え、農民の懐を良くすること、自主申告で税金の軽減をはかることは、地域経済を守り不況を打開する確かな道です。

 国民のくらしと営業・仕事、農業を守る運動が日本経済をたてなおしていく基礎になるという大義をもった運動であることが、国民大運動実行委員会総会の方針として確認されました。

 国民諸階層と団結してたたかうチャンスです。

(2)たたかいの節目を設定して取り組もう
(a)三・一三をめざす税金闘争と結合し、価格暴落による被害実態調査、セーフガード発動を求める大宣伝と団体・個人署名、消費税増税反対の個人署名を推進しよう。

(b)政府がセーフガード発動の証拠提出期限としている三月二十二日、閲覧期限としている四月二十七日の前後に、労働者のたたかいや食健連の運動とすりあわせて、中央行動を検討しています。この日程に合わせて地域の宣伝・対話の運動を盛り上げましょう。

(c)第72回メーデー(五月一日)に結集し、合流しよう。

(3)要求実現を前面に掲げ、7月参院選挙の争点に押し上げよう
 KSD疑獄や元外務省幹部による機密費流用事件など、腐り切った自民党政治、農業も不況も打開できない予算など、無能な自公保政権に止めを刺す勢いで参院選に連動しよう。

 農民連第13回大会の「当面の要求と政策」を前面に掲げてたたかい、実現できる政治に転換しましょう。

二、当面の運動について

(1)税金闘争
 情勢にふさわしく、すべての都道府県連が広範な農民を対象に参加を呼びかけましょう。

(2)セーフガード発動のたたかい
(a)緊急輸入制限(セーフガード)発動の実現に向けたテープを活用して大宣伝し、農村に騒然たる状況をつくりだしましょう。

(b)農協、農業委員会、土地改良区、農協品目別部会や業界団体など、農業団体との対話を積極的に進めよう。その際、全中が本気になればセーフガード発動も、調査開始品目も広げ、すばやく実現できることを強調しよう。また、三月議会へ向けて団体・個人署名を用意しながら、すべての自治体へ働きかけよう。

(3)この冬の間に、もの作りの相談を進めましょう
(4)労働者の春闘に合流してたたかいましょう
 全労連も「連合」も労働者がこぞって要求している地域最低賃金の引き上げ、男女賃金格差の是正、パート・臨時労働者の時給引き上げ、タダ働き残業をなくし、労働時間短縮・雇用の拡大などを実現することは、農民と深い関わりをもっています。

 農産物の生産者価格に正当な労賃を保障させること、例えば米価の労賃は現在労働者の三分の一にすぎませんが、労働者並み労賃を保障させ、二万円(六十kg)米価を実現する突破口となります。また、賃上げ・雇用拡大・労働条件の改善で労働者がうるおうことは、農産物の消費拡大や食生活の改善、兼業農民の労働条件の改善と不可欠の問題です。共に連帯してたたかいましょう。不況打開と大型量販店の規制を求め、たたかっている中小商工業者と合流しましょう。

(5)消費税増税に反対する署名運動を税金闘争の中で進めましょう。

三、これからのたたかいと新聞「農民」や会員拡大を結びつけ、春の仲間づくりの飛躍をつくろう

(新聞「農民」2001.2.12付)
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2001年2月

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