未承認組み換えトウモロコシスターリンク 日本への輸出停止を消費者団体などが抗議
アメリカで全面回収された未承認の遺伝子組み換えトウモロコシ「スターリンク」。アレルギーを引き起こすなど人体に悪影響を与える恐れがあり、日本でも承認されていないにもかかわらず、食品や飼料に出回っています。
「スターリンク」検出しながら、公表せずこうした中で、十一月十五日には「スターリンク」問題を考える緊急集会が衆議院第二議員会館で開かれました。遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンと民主党、日本共産党、社民党などの国会議員が厚生省、農水省の担当者を呼び、開かれたもの。集会では「安全が確認されていない未承認遺伝子組み換え作物が水際の検査もなく、どんどん輸入されるのはなぜか」「検査体制はどうなっているのか」「日本に入ってくる時になぜ独自にチェックできないのか」「『スターリンク』を検出しておきながら、なぜ公表しなかったのか」「アメリカでは検査体制を強化しているというが、なぜ日本に輸出されるのか」など、さまざまな批判や疑問、抗議が厚生・農水両省担当者にぶつけられました。 担当者は「検査は分析法を確立するためのものだ」「アメリカ側が三つのサンプルをとり、そのうちの一つを日本に送ってもらい、ダブルチェックしている」といい、日本の港では検査しないという態度。参加者は「なぜ日本に来るものを検査しないのか。アメリカを信じていたというが、最終的にはだまされたではないか。日本が主体的な検査を行うべきだ」と追及しましたが、担当者の返事はなし。 遺伝子組み換えの検査官が一人しかおらず、検査機器も三セットしかないというお粗末な実態も明らかになりました。
アメリカ大使館前で申入れ・抗議行動同キャンペーンと農民連や日本消費者連盟など十三団体は同日、日本に未承認作物が入らないシステムを確立するまで輸入や新規の承認を中止すること、未承認作物すべてをチェックし、全量回収することを厚生大臣、農水大臣あてに申し入れました。同キャンペーンは緊急集会後、アメリカ大使館を訪れ、遺伝子組み換え作物の輸出を野放しにしてきたことに抗議するとともに、遺伝子組み換え作物の作付や流通を完全に分離し、未承認作物の日本への販売・輸出を停止することを申し入れました。 アメリカ大使館前では、「スターリンクはいらない」「日本人はアメリカの家畜ではない」など、同キャンペーンのメンバーが訴えました。
(新聞「農民」2000.11.27付)
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[2000年11月]
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