韓国農業団体の要望通りセーフガード発動
韓国政府は九九年十月にニンニクのセーフガード発動を申請し、今年に入って実際に発動しています。 そのきっかけは、中国からのニンニク輸入の急増。表のように、九六年から九八年にかけて輸入は倍々ゲームで急増しました。ニンニクは米とともに、ほとんどの韓国の農家が作っている重要作物。
これではたまらないと、セーフガードを発動しましたが、WTOに加盟していない中国は、韓国製の携帯電話とポリエチレンの輸入禁止措置をとり、半年以上にわたってもめました。協議の結果 、二万トンまでは三〇%の一般関税を適用し、それを超える分は三一五%のセーフガード関税をかけることで合意が成立しました(農水省のインターネット「海外農業情報」から)。 八月末に横浜で開かれたFAO(国連食糧農業機関)のNGO協議会に出席していた韓国の農業団体のメンバーと交流する機会があり、その際に「ニンニクのセーフガードは農業団体の意見を聞いて発動したものか」と聞いたところ、「われわれが要求し、政府が要望を受け入れて発動したのだ」と答えてくれました。私が「日本政府の姿勢とは大違いだ」と言ったら韓国の人々は不思議そうな顔をしていましたが、日本政府の姿勢のひどさを改めて痛感する機会になりました。 (真)
(新聞「農民」2000.11.20付)
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[2000年11月]
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