「農民」記事データベース20001113-470-07

輸入農産物の多さ実感

和歌山県女性部が神戸港見学


 和歌山県農民連女性部は十月三日、神戸港輸入農産物の実態を見る見学ツアーを行い、これには女性会員二十四人と消費者五人の計二十九人が参加しました。

 参加者は神戸港を見学した後、ポートアイランドの中にある兵庫県立生活科学センターで全税関神戸の柳沢尚さんから話を聞きました。

 参加者の感想文を紹介します。

 井上和子さん=生鮮野菜の輸入量がぐんと伸びていることに驚きました。私の家では、タマネギ、ブロッコリーを作っていますが、どちらも輸入量 がすごく伸びています。これではいくら一生懸命、おいしい野菜を作っても、買い叩かれるわけです。

 それに自給率の低さといったら最低です。

 輸入品についても、食物防疫官(農水省)が検査して、虫がついていれば薬品で薫蒸し、次に食品監視官(厚生省)が検査するわけですが、これも届け出た品物だけで残留農薬とかの心配もあります。

 児玉富士子さん=私たちは長年、ブロッコリーの栽培をしてきましたが、収穫して四日〜五日冷蔵庫に入れて置くだけで黄色く変色してしまいます。発泡スチロールの中で生き生きとした輸入のブロッコリーを見て、「こんなブロッコリーを食べて体によくないのではないか」と疑問に思ったものです。

 下村麻美江さん=改めていろいろな農産物が日本向けに輸入されていると実感できました。とくにブロッコリーなどは、本当に収穫した状態のまま運ばれて来ているのにはびっくりです。

 安全性が確認されていない遺伝子組み換え食品が増えて、子どもたちにどのような影響があるのか心配です。

 蓬台雪子さん=私たち生産者ばかりでなく、消費者の方々も輸入農産物の激増に驚きと怒りを感じているのがよくわかりました。

 私たち農家も、もっと頑張って国産の農産物を作らねばと感じました。私もセーフガードの請願書には、力を入れてきましたが、これからも政治に目を向けていこうと思っています。

(和歌山県連女性部 宇治田悦子)

(新聞「農民」2000.11.13付)
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2000年11月

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