生協産直さらに大きく産直協が経験交流
十月十八日から十九日にかけて静岡県熱海市で産直協の生協産直交流会が開かれました。二十一都道府県三十四組織から五十九人が参加。生協産直をさらに大きく発展させるため、経験交流、討論を行いました。 初日、斎藤敏之産直協事務局長が役員会報告。「生協はいま十年来の大型店舗出店事業が赤字で経営危機、重大な岐路に立っている。生協は組合員が安全で安心な食べ物を手にするために、自ら出資して維持している組織。生協組合員が求めるものは、安全・安心・国産であり、農民連のモットーと同じであるから、我々と共同できる条件がある。各地の経験に学んで産直ネットワークを強化し、生協の不当な要望には屈せず、また継続出荷のために荷をまとめ欠品を補い合える組織を作ろう。生協の生協組合員の要求に応える取り組みをしよう」と訴えました。 各地の報告として三人が発言。ほくほくネットの森谷精氏は「古米や外米を混ぜたものではなく、本当においしい米を消費者に届けよう」という一致点で米卸や小売と協同して新たな産直を切り開いた実践を報告。産直ネットワークいばらきの奥貫定男氏は、生協に継続的に出荷するために農民連の内外の組織と協力した、茨城県七産地協議会の取り組みを報告。産直ネットワークを作り、会員拡大・継続出荷で前進してきた経験を発言。福岡農産物供給センターの井上弘徳氏は、Qネットの福岡エフコープとの取り組みを報告。エフコープの「産直比率を大きくするために力を借りたい」という期待にこたえて取り引きを飛躍的に伸ばしてきた経験を報告しました。 二日目は、各地の生協産直の現状と活発な討論がされました。生協からの要求で産地側のストレスが高まっている実状や、実践の中で得た経験、また産直ネットワークを運営するための課題などが次々と出されました。 小林代表が討論を聞いた感想として「生協組合員の要求は我々と同じであり、生協本来の理念で頑張っている組織もある。安全・安心・国産を願っている組合員を抱えている生協は我々にとって大きな市場。今後、さらに共同した取り組みを強めよう」と呼びかけました。 (産直協 笠原尚)
(新聞「農民」2000.11.6付)
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[2000年11月]
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