「農民」記事データベース20001106-469-03

第5回常任委員会決定(要旨)

二〇〇〇年十月二十一日 農民運動全国連合会常任委員会


 農民連は、十月二十日〜二十一日に第五回常任委員会を開き、情勢やこの間の全国の活動を振り返り、来春に予定している第十三回定期大会を成功させるために取り組む方針を決めました。都道府県連は急いで役員会を開いて討議・具体化し単組への徹底と具体化の援助、支部、班での話し合いを進めることを呼びかけます。

I 第十三回定期大会の招集について

 二〇〇〇年一月十五日(月)より十七日(水)まで静岡県熱海市内で第十三回定期大会を開催します。

II 情勢とこの間の運動の特徴について

 (1)強権的な減反拡大や収穫直前刈り取りの押しつけなど、生産を減らして農民犠牲をますます強める「総合米対策」

 (2)外米の削減・中止や自主流通米の値幅制限の復活など、農民連が要求する方向以外に打開の展望がないことが明瞭になっています。

 (3)運動によって切り開いた情勢の変化

 (1)外米こそが需給圧迫と価格暴落の原因であることを誰しもが認めざるをえない状況が生まれています。
 (2)緊急輸入制限(セーフガード)や自主流通米の値幅制限復活を求める地方議会請願や農業委員会決議の前進など、私たちの掲げる要求が農民みんなの要求になりつつあります。

III 大会成功めざす運動の方向

 (1)緊急輸入制限(セーフガード)の発動、自主流通米の値幅制限復活を求める世論と共同を広げよう

 (1)政府に決断を迫る世論を作るため、十二月地方議会に向けて町ぐるみ、村ぐるみの運動に広げ、自治体の過半数の採択をめざして全力をあげましょう。
 (2)国民諸階層、消費者との合意・提携を広げるグリーンウエーブを食健連と一緒にすべての県で取り組もう。十一月二十六日〜二十七日に開かれる食健連10周年記念シンポジウム・大収穫祭を成功させましょう。
 (3)本部は大量宣伝用の新聞「農民」号外を急いで作成します。年明けの早い時期をめざし食の安全を焦点にし運動の展望を示す「食健連ビデオ」を作成します。

 (2)もの作りと情勢の新たな条件を生かした多様な産直、流通との共同を広げる取り組み

 (1)県連が組合員がどの時期に何を生産しているかをつかみ(生産物調査)計画的に産直や市場などに対応できる体制を作りましょう。
 (2)単組・支部・班段階で輸入農産物とのたたかいをよびかけたブックレットを使って学習し、イメージの膨らむ話し合いや具体化をすすめましょう。
 (3)「1支部(班)1直売所」を合言葉に無数に直売所を作りましょう。
 (4)新婦人産直について、10周年の成果の上に立って、何よりも消費者の視点や要求を大切に、役員段階だけでない生産者と消費者の交流、ライフエリアを守る運動と結合した運動などを新婦人と共同してすすめましょう。

 (3)税金を中心とした要求運動

 今年度の申告から一部の県を除いて標準が廃止され、政府税調中間報告で消費税増税や損益通 算の制限、各種控除の見直しなどが打ち出されており、重税の方向がますます強まっています。

 (1)すべての組織で、年明けからの運動ではなく、急いで学習会や対策会議をもって方針を具体化し、記帳簿を軸にした取り組みをスタートさせましょう。
 (2)新聞「農民」に掲載された例題を活用して「相談員養成」を進めましょう。
 (3)地域でもの作りや多面的な産直などの要求と結んだ「相談会」を計画し、宣伝・対話を進めましょう。

 (4)新聞「農民」を先行させ、組織の拡大に全力をあげよう

 (1)組織拡大は大会成功の最大の要です。大会を組織の上げ潮で迎えるため、全ての組織が目標達成に全力をあげましょう。
 (2)目標に接近している組織は全国の牽引車としていち早く達成しましょう。
 (3)新聞「農民」の紙面で「食の安全」キャンペーンとして特集を行います。農民はもとより、広範な人たちに講読を進めましょう。

 (5)大会成功に向けすべての組織が会議を開こう

 すべての組織が会議や集まりを開いて学習し、要求を出し合い活動を具体化しましょう。会員の要求運動への参加を広げ、組合費、機関紙代の回収を進めましょう。

(決定の全文は都道府県連に送付します)

(新聞「農民」2000.11.6付)
ライン

2000年11月

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