やっぱり、後絶たない“ニセ新米”今年も調べてみたら…
本格的に新米の販売が始まった十月中旬、農民連食品分析センターは昨年に続き、首都圏のスーパー、ディスカウントショップで“新米”と表示されている米を買い集め、古米の混入を調べました。その結果、五品目のうち三品目から古米を検出しました(表)。
昨年、「“新米”から古米ゾロゾロ」の新聞「農民」(99年9月27日付)が発行されるや、農民連本部には米卸からも問い合わせが殺到し、その後、食糧庁がいっせいに実態調査に乗り出すなど大反響を呼びました。それにもかかわらず、今年もまたニセ表示が発覚したことは、悪徳商法の蔓延ぶりを示すものです。 大手量販店のジャスコで売られている「庄内鶴岡ササニシキ 新米一〇〇%」には古米が一五%も混入。米袋には「もみ貯蔵米」「精米したての新鮮なお米です」との謳い文句が踊っていますが、まさか「もみ貯蔵の古米」では? 練馬区内のスーパーで販売されている「関東こしひかり味と香りの新米」からも、古米が一五%検出。五キロで千七百八十円という価格からインチキ新米の予想がつきましたが、検査の結果、はっきりしました。腹白米も多数混入。 「純米新潟産一〇〇%こしひかり」(船橋市内のディスカウントショップで販売)は、和紙を使った高級感あふれる米袋に包まれ、値段も比較的高め。しかし、古米が一〇%混入されていました。同時に、検査した千葉・房総食料センターの産直新米などからは検出されませんでした。 分析センターの石黒昌孝所長は「“米のダブつき”宣伝で農家から買いたたく一方で、古米を混ぜたニセ表示で消費者をだまして利益をあげることは絶対に許せない」と語っています。
(新聞「農民」2000.10.30付)
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[2000年10月]
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