「農民」記事データベース20001009-466-09

野菜の産直キャラバン 農民連・新婦人

本物の味、どこでも大もて 千葉

松戸 消費者「定期的にやって」

関連/生協店舗前で青果販売


 千葉県農民連と新婦人千葉県本部は、九月二十一日、産直キャラバンにとりくみました。松戸市内のマンションや市営住宅、保育園前など四カ所を回って開いた青空市は、どこも大好評。「今度はいつ来るの」「定期的にやってほしい」という声が相次ぎました。

 サツマイモ、カボチャ、トマト、ナス、梨、卵、新米、キビ、味噌、おこわ、餅、煮もの、カステラ…。佐原や酒々井の朝市で活躍する農家が持ち寄った旬の農産物や手作りの加工品は都会に豊かな農村の香りを運びます。中でも、市販されているものと一味も二味も違う本物の味がする加工品の数々。

 味噌の量り売りは、青空市ならではの醍醐味です。指ですくって試食し、「おいしいー」と言って買い求める若いお母さんたち。保育園に迎えに来た子どもの手を引いて帰る姿に、家庭の団らんが目に浮かびます。

 この産直キャラバンを前に、新婦人松戸支部は千六百枚のチラシを近くの住宅に配布しました。支部長の浅利勝美さん(新婦人千葉県本部副会長)は、このキャラバンを「一般のお母さんたちに農業を知ってもらうとりくみに、そして食生活を見直す運動につなげていけたら」と言います。また、千葉県連の小倉毅書記長も「寄せられた声にあるとおり、一回きりにしないで、組織をあげて定期的にやりたい」と意気込みを新たにしていました。


生協店舗前で青果販売

船橋「スーパーにない魅力…」

 船橋農産物供給センター古和釜(こわがま)・坪井支部が毎週金曜日、生協店舗前で行っている「店舗交流」が評判を呼んでいます。

 九月二十二日午後四時、サトイモ、サツマイモ、ナス、葉ミツバ、生落花生、オクラなどなど、店先に旬の野菜が入った青いコンテナが並び始めるやいなや、お客さんが集まってきて黒山の人だかりに。「ねえ、これどうやって食べたらおいしい?」と葉ミツバを手に気軽に話しかける主婦らに、「味噌汁に散らしたり、おひたしにしたり。水耕栽培のものよりずっと香りがいいよ」と答える支部長の石神等さん(49)。この青空販売を週一回開くようになって一年半、近所の主婦と農家が、すっかり顔なじみになりました。

 「店舗交流」にとりくむちばコープ松が丘店は、古い住宅街にある売場面積五十坪の小型の店舗。近くに住むお年寄りの生活圏の一部にもなっている一方で、駅前にはジャスコ、数百メートル先にはマルエツの大型店があり、その特売日には売り上げが落ちるともいわれます。そうした中で始まったこの青空販売を、同店副店長の磯英男さんは「大手スーパーも産直品を扱い、品揃えでは負ける。しかし、作っている農家と直接話ができるこのとりくみは、それに勝る魅力がある」と言います。船橋センターは今年の総会で、こうした「店舗交流」をすべての店舗でやろうという方針を掲げ、とりくんでいます。

(新聞「農民」2000.10.9付)
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2000年10月

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