三池闘争を背景にした「がんばろう」再演岡部企画プロデュース
♪がんばろう 突き上げる空に くろがねの男のこぶしがある… うたごえ運動の指導者であった荒木栄が作曲した「がんばろう」(森田ヤエ子作詞)は、戦後の労働歌のなかで、もっとも親しまれ大衆的にうたわれた歌といえます。 岡部企画によるプロデュース公演「がんばろう―柏木家の人々」(岡部耕大作・演出)は、荒木栄が活躍した三池闘争を背景に、たたかいに連なる人びとの生きざまを描いた作品です。昨年、初演され、演劇の持つエネルギーに満ちた作品として注目されました。 ことしは東京・新宿の紀伊国屋サザンシアターで七月二十六日から三十一日まで再演。なお、地元・大牟田でも来春(一月三十一日)に上演されます。 舞台は、三池闘争が激烈をきわめていた一九六〇年の福岡県大牟田市の郊外。炭鉱マンの柏木家の家族と、惣菜屋を営みながら一人息子の高校球児を育てる未亡人の桜井静子の生きる姿を描いていきます。うたごえ運動で闘争を支える荒木栄の情熱と苦しみも描かれ、「燃やせ闘《」「星よおまえは」などの名曲も全編に挿入されています。 初演をみた五十歳代の女性は「ことしのメーデーで久し振りに『がんばろう』を歌いました。目茶苦茶に悪くなっていく今の日本で、こんな素敵な劇をやっている方がいらっしゃることに感動しています」とアンケートに書いています。 六〇年安保闘争のひとつの象徴でもあった三池闘争、そのことにこだわり、現地取材もおこない、時代と生きざまを検証した作者の意欲が結実した作品。 旺なつきが惣菜屋のおかみさん役を明るく快活に演じるのをはじめ、高橋広司が荒木栄のダイナミックな指揮者像をつくるなど、多彩な出演者の演技も楽しみです。 連絡先=岡部企画電話044(933)9754
(A/新聞「農民」2000.7.24・31付)
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[2000年7月]
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