「すずき産地」の八細工七貧乏北茨城市から 鈴木孝夫
毎年、子どもが夏休みに入るとすぐ、一週間にわたって百姓仕事を放ってしまいます。カミさんの実家である北海道に行くのですが、帰るのはムコさんのほう。この新聞が届くころには、北の大地のパワーをもらって、また一年百姓がんばるぞと、決意も新たにしているところでしょうか。
◆行き当たりバッタリでフェリーを利用して車で出かけ、目的地も決めずに北海道各地をめぐっています。海岸でご飯を炊いたり、無料の温泉の駐車場で車中泊なんてことも。行き当たりバッタリに見知らぬ農家を訪ねるのが常です。例えば、穂別町の観光施設で玉子が売られていて、生産者カードを頼りに探し当てたら、庭先でメロンを直売しているほか、田んぼを網で囲んでアイガモ農法に取り組み、大手スーパーを通じて有機米の販売ルートを開拓。そんな経験を聞くことができました。 写真は、南富良野町で通りがかったニンジン畑。こんな何ヘクタールもありそうな広い畑で、お母ちゃんが雑草を手で抜いて歩いていました。仕事の手を休めて、周囲の農家の状況を話してくれ、また映画「鉄道員(ぽっぽや)」の舞台にもなった駅がすぐそこだよと教えてくれたり、その頑張りと親切が心に残ります。
◆農民連会員宅にも突然全国大会など機会あるごとに北海道農民連の人に名刺をもらっています。そして、近くを通ったとき突然おじゃましちゃうのです。別海町の上出さんを訪ねたときには、すぐ隣の岩崎さんも農民連の仲間だから寄っていけと勧められ、それが何百メートルも離れていて、さすが北海道と感心。江別市の倉島さんのお父さんは当時、農業委員十期目だったでしょうか。手ぶらで訪ねたことを恐縮していたら、「自分たちの地域で作っているビラを持ってこい」。なるほど、そしたらもっと中身のある交流ができると教わりました。
◆「マイペース酪農」へこのところ毎年おじゃましているのが、厚岸町でマイペース酪農に取り組む石沢さん宅。マイペース酪農の生きた事例を体験させてもらう。奥さん手作りのごちそうも楽しみです。
(新聞「農民」2000.7.24・31付)
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[2000年7月]
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