「農民」記事データベース20000710-456-05

小学生80人、農家訪ね勉強

愛知・豊橋 ノート片手に熱心な質問


 愛知県豊橋市の市立東田小学校五年生八十人が六月二日、「自然問屋」の紹介で農民連会員の鳥山勇、ますみ夫妻を訪ね、減・無農薬の野菜を栽培し、産直を中心に販売している農業経営について勉強しました。

 生徒たちは「無農薬栽培にこだわるのは、どうしてですか」「無農薬栽培でどんな苦労がありますか」「どうして曲がったキュウリができるのですか」「鳥山さんは儲かっていますか」「スーパーの野菜はどうして安いのですか。鳥山さんのような農家が増えるには、どうしたらできますか」など、率直な質問をしました。

 鳥山夫妻は、雑草や害虫とのたたかい、輸入野菜の増加で価格が低く農家全体の経営が困難になっている現状を述べ、「消費者の健康を守る安全な野菜を作ることは、環境を守ることにもなり、気概と誇り、夢を持って頑張っている」と答えました。生徒たちは、鳥山さんの話を熱心にノートに書き込んでいました。

 生徒たちは鳥山農園にくる前、スーパーで買ったキュウリの味や香りを調べました。鳥山さんが「安全だから、かじってごらん」というと、キュウリとタマネギをかじった生徒たちは「鳥山さんのキュウリおいしい。タマネギが甘い」と連発、「勉強できたお礼に」と草取りをして帰りました。

 帰った後も、生徒たちは「鳥山さん、もう少し教えてください」とファックスで質問する熱心さ。鳥山さんは一人一人にファックスで回答し、生徒たちの勉強に協力しました。

 地域の子どもたちが、安全な野菜作りに挑む生産者と交流できたことは画期的なことであり、「食生活と食料はどうなっているか」を学ぶ機会となりました。

 「自然問屋」は生産者と消費者の交流を農業と食の安全、環境を守る取り組みとして位置づけています。

(「自然問屋」杉林信由紀)

(新聞「農民」2000.7.10付)
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2000年7月

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