被爆証言に涙浮かべる市民ニューヨークで核廃絶訴えNGOミレニアム・フォーラムに参加して 佐藤 圭(東京農大四年生)九月に行われる国連ミレニアムサミットに向けて世界のNGO(非政府組織)からの声を聞こうと、国連が呼びかけて、ニューヨークで開かれた「NGOミレニアム・フォーラム」に、五月二十二日から五日間にわたって、日本からの代表団(つたえようヒロシマ・ナガサキ)の最年少代表として参加してきました。
原爆写真展見て驚きの表情被爆者を先頭に多くの分科会で被爆の実相を伝え、核兵器廃絶が緊急の課題であることを訴えました。また、近くの教会で原爆写真展を常設したり、セントラルパークでミニ写真展を行ったり、平和団体の開いてくれた集会などにも参加しました。そのなかで感じたのは、被爆の実相を知らせることの重要性です。各国NGOで先頭に立って活動しているであろう人々でさえ、原爆写真を見せると驚きの表情を浮かべました。街頭での展示を見てくれた人や、集会で被爆証言を聞く人の中には、涙を浮かべる人も多くいました。私自身も「ネバダ核実験場」風下地域の被爆者や、ヒロシマで強制労働させられていた父を持つ韓国人の被爆者、そして日本の被爆者など、多くの被爆者の方から話しを聞くなかで胸詰まされることが多くありました。
実感した核兵器廃絶の緊急性核兵器は決して平和をもたらしません。フォーラムでは核兵器廃絶は緊急の課題であることが全体で確認されました。私は世界中に共に平和を願い運動する仲間がいることがわかり、とても勇気づけられました。しかし、英語力が乏しいことで、残念な思いも残ります。様々な運動を国際的にしていくためにはこちらも努力が必要です。今度機会があれば、しっかり自分の意見も言えるようになって、アメリカの人たちに平和や農業のことも聞いてこられたらと思っています。 農業も平和でなければできません。核兵器使用は最大の環境破壊です。農業を守る運動も、核兵器廃絶の運動もつながりがあることに気づかされ、そして「非核の政府をつくっていかなければいけない」と思いました。
(新聞「農民」2000.6.26付)
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[2000年6月]
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