総選挙 農の現場からの発言(つづき)
自民党の裏切りを許さない小林キヨ(福島・須賀川で米、梨、野菜を栽培)いやぁ、ほんとにない(ねぇ)。いま田植えも終わって、ひゃくしょ(百姓)はない、青々とした田圃を見てほっとしてんだわい。でもない、今度の選挙は本気になってやんねどなんねぇって思ってんだ。ここ何年か見でみなんしょ。米の輸入だ、遺伝子組み換えだ、減反だ、なんだかんだって、めまぐるしくて、何がなんだが分かんねうちに、いろいろ出だバイ。でもない、農家にはちってもいいごどねぇばい。おれら農家は金儲けしっペなんて思ってねぇの。農家がない、安心して百姓がやれて、消費者に安全でおいしいものを届けられればいいんだ。それが百姓の義務だわない。それが農家の誇りでもあんだわない。昔から授かった農家の心だわない。 嫁にきた時がらない、ずっと自民党にいっち(入れて)きたわい。ところがどうだい。百姓んどご裏切って。ほんとに許さんにない。農民連に入ってない、いろいろ勉強してない、政治のことだの分かってきたのない。共産党に心が動いてんだわい。 農民連もない「数は力」だって言ってぱい。そうなんだ。生産者、消費者、共産党がない、がちっと手組んで今こそ立ち上がる時だわない。日本をまともにすんのは、農家だない。今みでな食い物食っていたんでは、子供らは長生きできねぇない。子供らのためにもがんばんなくちゃなんねえない。おれら豊かになんなくてもいいから、今の政治を変えて安心できるものをちゃんと子供らが食べて成長できるようにしてぇない。 いっぺんに変わっとは思わねげどない。おれ(私)もない、農民連増やしたくて、税金のノート三冊余分に買って「これいいがらやってみせって」、知り合いに渡してんだ。三年前から言ってんだげんちょ、なかなか入ってもらんにのない。でもない、今年俺が言ってだ人、入ってくっちゃんだ。いや、うれしがったない。 ほんとに、今度の選挙は百姓にとって大事な選挙だない。共産党にほんとにがんばってもらいてぇない。
農民の立場を主張する党を小林秀彦(秋田県農民連副委員長)私の住んでいる能代市は、農業が基幹産業で米と野菜(ミョウガ、ネギ、キャベツ)を作っていますが、昨年は生産者米価の下落に加え、カメ虫被害と胴割れで一俵(六十キロ)一万円にもならない米がたくさん出ました。しかも特産のネギやキャベツも輸入物が増え、農家の収入も落ち込んでいます。私は水田八ヘクタール、原木シイタケを作って頑張っていますが、面積を増やしても収入は減る一方です。 自民党政治では、農業も地元の経済も衰退し限界にきています。しかし、あきらめてはいられません。今度の総選挙では、本当に農家の立場になって主張している政党の躍進のために頑張ります。
生産者を無視する農政芳田忠男(奈良・五條市で柿と米を栽培)インターネットで農民連を知り、一年前に加入しました。会社勤めをやめて就農しようと思ったのは工業重視、農業軽視の現状に疑問を感じたからです。 現在、四〇アールで柿、七〇アールで米を作っていますが、柿も韓国、中国、ニュージーランドなどからの輸入の噂もあり心配です。 今年二月、東京で開かれた「WTOに関する国際シンポ」に参加しました。WTO協定を改定するには各国の農民と市民が連帯しなければと思いました。 農業は命の源を生産するものです。政府の農政は生産者や消費者の意向を無視し、食料自給率の低下は深刻な問題です。
(新聞「農民」2000.6.19付)
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[2000年6月]
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