演劇青年劇場「真珠の首飾り」を観て森首相の「神の国」発言に怒り
青年劇場の演劇「真珠の首飾り」(作・演出=ジェームス三木)が五月十八日に東京・朝日生命ホールで上演されたので観劇しました。ちょうど森首相の「日本は天皇を中心とした神の国だ。そのことを国民に承知してもらう」という現憲法に反する「神の国」発言が、大きな政治問題となっている中だったので、立ち見席ができるほどの盛況。 劇は実話にもとづくもので、一九四六年二月四日に東京・日比谷のGHQ(連合軍総司令部)の一室に民政局員二十五人が秘密裏に集められました。日本政府の作った憲法改正案が、明治憲法とほとんど変わらない内容を知った連合軍最高司令官のマッカーサー元帥は民政局に草案作成を一週間で行うよう命じました。当時二十二歳の女性・ベアテ・シロ夕をはじめ二十歳代から五十歳代の弁護士、学者など日本をよく知っているメンバーが、立法、人権、天皇などの七つの委員会に配属され、作業を進めていき、その間の様子が再現されていました。 この日は劇中に登場するべテア・シロタ・ゴードンさんも夫妻(夫も登場している)で観劇し、カーテンコールで観客に「日本の、世界の平和を愛する人々は平和が現実となるために、ともに進んでいきましょう」とあいさつし、共感の拍手がわき起こりました。 戦前の暗黒時代を夢見ている森首相の政治信条とダブらせながら劇を見て、心の底から森発言に怒りが湧いてきました。一刻も早く首相を辞めてもらわなければという強い思いもしました。
(西/新聞「農民」2000.6.5付)
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[2000年6月]
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