「農民」記事データベース20000605-451-10

酪農青年と結婚しました

家族農業のよさ実感!

広島の福家一三さん・昌代さん


 若い農業後継者が、今年四月、仲間たちの祝福のなか、結婚式を挙げました。新郎新婦は、広島県甲奴(こうぬ)郡上下(じょうげ)町で酪農(五十頭)と水稲を営む福家一三(ふけかずみ)さん(23)と、昌代さん(25)。

 非農家に育った昌代さんと一三さんが出会ったのは、四年ほど前。昌代さんが、二人の共通の知り合いである友人と一緒に、一三さんの牧場に遊びに訪れたのがきっかけで、交際が始まりました。まるで違う環境で育った二人。昌代さんは交際中、アルバイトの休みを利用して一三さんの牧場に通い、農作業を手伝ってきました。

 昌代さんが消費者の立場から酪農農家の生活に飛び込んで、はや一カ月がたちました。家族とともに、搾乳、エサやり、田んぼ作りと、農作業に汗を流す毎日です。「農家ってスゴイ。こんなに地道な積み重ねで食べ物作ってたんだ。ありがたいなぁ、とあらためて感じています」と、昌代さんは実感をこめて話します。

 家族の留守中に牛がお産をしてしまい、隣の酪農家に助けてもらったり、エサやりのむずかしさを痛感したり。「牛って同じような顔して、毎日違う。一頭一頭違って本当に可愛い。お腹空いてるとか表情がわかるのがとてもうれしい」と声を弾ませる昌代さん。これまで一番つらかったのは「病気で牛が死んでしまったときです」と言います。

 「農業って、家族みんなでやるから成り立っていると思うんです」と、丸ごと二世帯同居に飛び込んだ昌代さん。一三さんの両親は農民連の組合員で、農業を守ろうとこれまでも粘り強く活動してきましたが、昌代さんは「この家に来て、お父さんたちの話を聞いて初めて知ったことも多いです。私もその通りだと思いました」と、話しています。

(新聞「農民」2000.6.5付)
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2000年6月

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