沖縄米海兵隊が射撃訓練本島北部 サトウキビ畑に乱入
五月二十三日、沖縄県の本島北部、東村高江のサトウキビ畑の中で、五十人以上の米兵がライフル銃を使った射撃訓練をするという事件が起きました。私のパイン畑のすぐそばです。現場に行くと、なぎ倒されたサトウキビ、乗り入れた車の轍、壊された畝、それにあちこちに散乱した薬きょうが生々しく残っていて、米兵の訓練の様子がうかがえました。私は「あまりにも村民をバカにしている」と腹の底から怒りがこみ上げてきました。 報道によると、訓練をしていたのは、キャンプシュワブの米海兵隊員。畑にうつぶせになり、的に向かって模擬弾を撃っていました。それなのに、米軍側は当初、抗議に対して「道に迷ったらしい」と答えたといいます。しかし現場はどう見ても農地。しかも酸性土壌でサトウキビなんか作れなかった土地を、農民が本当に丹精込めて作れるようにした畑です。二重三重に腹の虫が治まりません。 高江では、二十四日夜、区の緊急代議員会が開かれ関係機関に抗議することを決めました。東村議会は、二十五日、臨時議会で抗議決議をあげました。 今度の事件の現場近くは、ヘリパット(ヘリコプターの離着陸場)の移設予定地になっています。東村、国頭村にある沖縄県で最大規模の米軍施設、北部訓練場の半分を返還する代わりに、返還予定地内のヘリパットを、数を減らさずに別の所に移せというのです。 昨年は、ヘリコプターが国頭村沖に墜落したり、東村営運動場に不時着したり、事故が相次ぎました。 基地がある限り、事件や事故もなくなりません。「基地のなかに沖縄がある」といわれる現状を全国のみなさんに知ってもらい、ともに撤去する運動にとりくんでいきたいと思います。
(沖縄農民連東支部 高江洲 義吉)
(新聞「農民」2000.6.5付)
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[2000年6月]
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