30年ぶり沖縄大豆復活へ五カ所で作付け五カ所で作付け
遺伝子組み換え食品が問題となっているさ中、沖縄農民連はことし一月十八日、「コープおきなわ」からの申し入れに応じて、三十年ぶりに遺伝子組み換えでない在来種の大豆を栽培することになり、県下五カ所で作付けられ、順調に生育しています。 品種は、県の在来種あおひぐとアンダー(納豆用小粒)、九州産のふくゆたかの三種。かっては、県全体で五千トンの大豆が生産され、“島どーふ”の原料でしたが、戦後はアメリカからの輸入に依存し、ここ三十年ぐらいはサトウキビの間作も途絶えていました。 古農の話では、土壌中の根粒バクテリアもなくなっているのではというので、北海道から根粒菌を購入するという始末でした。 二月以降、組合員が所在する大里、玉城、中城、那覇、東風平(コチンダ)地区で、今年は「県産大豆を普及させるための種大豆を確保する」ことを目的に、サトウキビの間作と平地に試作しています。生育は順調で収穫が待ち遠しいところです。 西銘宜一会長は、「沖縄にとって画期的なことだ。一握りでもといって五地区の組合員に植えてもらった。三十年ぶりの間作だが、これを機に沖縄の農業と食糧のあり方を考えていきたい」と。コープおきなわの宮城常務理事は、「県産品の自給率を高めるために農民との交流をはかりたい。沖縄産大豆の復活と生産を成功させたい」と期待しています。
(沖縄県東風平町伊覇・平井正文)
(新聞「農民」2000.5.29付)
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[2000年5月]
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