危ない! 遺伝子組み換え稲農水省、相次ぎ栽培認可
遺伝子組み換え稲の開発競争が激化しているなか、農水省は今年に入って除草剤耐性稲など、内外の開発企業から申請のあった遺伝子組み換え稲を「安全性評価指針」に適合しているとして国内での栽培や食用、加工、飼料用として輸入を認める決定を相次ぎ行うなど、組み換え稲の申請・確認ラッシュが続いています。
モンサント社の国内作付け承認農水省は三月十日、モンサント社の「ラウンドアップレディ・稲」(除草剤耐性)の日本国内での作付を認めました。モンサントは厚生省への申請を行い、食品としての輸入・販売も近い将来あり得る状況となっています。また農水省は四月二十八日、日本たばこ(JT)とアストラゼネカ(英国)の合弁会社オリノバが申請していた遺伝子組み換え技術による低グルテリン稲(低たんぱく)四系統を、安全性評価が終了したとして五月下旬から通常の水田での栽培を認可しました。 このほか日本モンサント社と愛知県農業総合試験場が共同開発した除草剤耐性稲(品種、祭り晴れ)の六系統と、全国農業協同組合連合会が申請していたヒトの母乳のなかに含まれる免疫性を高めるヒトラクトフェリン遺伝子導入稲(品種コシヒカリ)を一般ほ場での栽培認可一歩前の隔離ほ場での栽培試験にすることを確認しました。 農水省が遺伝子組み換え稲を日本の一般ほ場(水田)で栽培しても、環境への影響はないとして認可した組み換え稲は、現在までに七件にも上り、その一歩前の隔離ほ場試験栽培が六件に達しています。
日本人の主食である米までが開発企業の利益のために遺伝子組み換えにされ、日本の各地の水田に作付けされるようになったら「食や健康、環境に与える影響は計り知れない」と、消費者団体からは強い怒りの声が上がっています。
(塚平/新聞「農民」2000.5.15・22付)
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[2000年5月]
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