家族そろって楽しいねトラスト畑大豆で味噌づくり4日間で、56人参加/愛知
豊橋市で有機・無農薬野菜の宅配をしている「自然問屋」では、今年も静岡・細江町農民組合と大豆畑トラスト運動に取り組み、恒例の味噌作りを三月十六日から四日間行いました。 手ほどきは、お客さんの一人、山本しず江さん(46)。わかりやすいレシピをつくってくれたのは山本さんの長女、裕子さん(高2)です。まずはじめに、店主が「遺伝子組み換え食品の氾濫に不安が高まっています。産地や生産者の顔が見え、安心して食べられる味噌を作りたいと参加者が年々増えています。家族ぐるみで楽しく、愛情込めて味噌を作りましょう」とあいさつし、作業が始まりました。 味噌作りは初めてという人も多く、とても楽しいと二日間も参加した人、「昨年作った味噌を親戚や知人に分けたところ好評で、今年も期待されているから」と六十kgも作った夫婦など、家族そろっての参加もあり、四日間でのべ五十六人が参加し、四百十キログラムの味噌を仕込みました。 「味噌っていつ頃から食べられるんですか?」「お盆が過ぎるまで、じっくり寝かせておくと、味わいのある味噌になりますヨ」「え〜っすぐじゃないんですかぁ〜」と大笑いで、本当に楽しい味噌作りとなりました。 四日目の最終日には「打ち上げ」ということで、山本しず江さんからみそ汁・茶飯・赤飯・焼き豚・ゴマ豆腐・パン・ケーキなどすべて手作りの料理がプレゼントされ、「おいしい!感激!」と舌鼓。早速、山本さんに「パン作りの講習会を開いてください」と交渉するヤングママたちの姿が見られました。 味噌作りのとりくみから「安全で安心な食べ物を作りたい。家族に食べさせてやりたい」という要求は切実で、ここに「日本の農業と食を守る力」がしっかりと根を張り、広がっていると見ることができました。 「自然問屋」では、大豆畑トラスト運動や味噌作りをはじめ、「男の手料理」「ほたる鑑賞会」などのとりくみを通して、これからも「安全な食料は日本の豊かな大地から」と発信しつづけます。 消費者と生産者と流通業者が一体となった時こそ「日本の農業と食を守る」ことができ、ここに中小業者としての役割があると、いっそう確信した味噌作りとなりました。 (自然問屋 杉林信由紀)
(新聞「農民」2000.4.24付)
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[2000年4月]
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