「農民」記事データベース20000410-445-06

“農業やるぞ”と夢語り合う

広げよう、活動の輪

農民連青年部が第8回総会


 「心がけているのは、一分、一秒でも早く農場に出ること、農家とよく話をすること。農業を継いで二年目の昨年は売上が二倍になった。がむしゃらに働いてきたこの体が自慢です」――京都府美山町で三ヘクタールの水田、六棟のビニールハウスを営む小崎真弥さん(28)。

 「僕は非農家の出身だけど、安全なものが食べたいと思って就農した。カエルや虫とかがいっぱい出てくる豊かな自然の中で農業をやるのが夢」――茨城の北嶋誠・前青年部長の畑を借りて、昨年就農した村田知章さん(25)。

 「愛媛のミカン農家に農業ボランティアに行って、農作業とともに生き方を学んだ。農家が互いに助け合う農民連のネットワークはすばらしい」――YAC(ユース・アグリ・クラブ)の児玉拓海さん(大学生)。

世界的視野で地域から運動を

 三月二十五〜二十六日、東京・本郷で開かれた農民連青年部第八回総会は、こうした発言が象徴するように元気ハツラツ。新鮮な顔ぶれが目立つ四十人が参加して、「これまでにない大胆なとりくみをしよう!垣根を取っ払ってまわりの青年に働きかけよう!」と話し合いました。

 「アメリカの農民も、日本の農民と同じスローガンを掲げたたかっている。グローバルスタンダードと言われた市場原理一辺倒の考え方が通用しなくなっている。世界に、日本の農民の声を発信しよう」と記念講演したのは、ワシントンの農民大集会から直行した杉田史朗氏(農民連食品分析センター技術顧問)。杉田氏のリアルな話に、会場からは「英会話を勉強しよう」という声も。「ThinkGlobally ActLocally(世界的な視野で見て、地域から運動を起こそう)!」が合言葉になりました。

三つの目標でがんばろう!

 総会で提起された、今年一年とくにこれにがんばろうという内容は三つ。(1)多様な産直運動、市場との共同のとりくみに参加しよう、(2)地域を活動の拠点に、単組青年部のとりくみを重視しよう、(3)すべての農業青年を視野にネットワークをつくろう、です。

 これに沿って討論では、「地域の生産力を維持するために市場産直に農協青年部なども誘っていきたい」(静岡)、「牛ふん堆肥を作って土づくり勉強会にとりくむ」(福島)、「今回の参加を受けて、単組でも青年部をつくる」(山形・置賜)、「新聞『農民』をネットワークの軸に、青年の動きをどんどん投稿しよう」(広島)、「インターネットを活用しよう」(奈良)など多彩な発言が相次ぎました。

 総会はまた、医療現場の青年労働者や、青年劇場の俳優などを交えてにぎやかにレセプションを開くとともに、次のようなフレッシュな新役員を選出しました。

 部長=菅井巌、副部長=吉川利明、椎名俊英(新)、杉岡章(新)、事務局長=森吉秀樹(新)、会計=満川暁代(新)、幹事=葛西拓美(新)、松川真奈美、本田誠(新)、石橋正(新)、菅沼浩、小川一弥、中神利典(新)、八田純人(新)、会計監査=菊地原靖、阿部毅(新)。

(新聞「農民」2000.4.10付)
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2000年4月

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