ことしの国際食品・飲料展非遺伝子売り込みに懸命目立ったアジア地域からの出品
「FOODEX JAPAN2000 国際食品・飲料展(フーデックス)」が三月七日〜十日までの四日間、千葉県にある幕張メッセで開催されました。これは、ホテル・レストラン、フードサービス、流通・小売業界向け食品・飲料の専門展示会で、二十五回目になる今年の規模は過去最大。 今年は、世界的に広がった遺伝子組換え農産物ノーの世論を反映して、非遺伝子組換え農産物を扱う展示が多く、オーガニック認証機関による認定済み食材・飲料をはじめ、無・低農薬栽培や自然栽培・飼育・生鮮・加工食品などの集中展示も行われており、安全や安心、健康などを意識した展示が昨年よりも浸透しているように感じました。 気がかりだったのはアジア地域です。韓国、台湾、タイ、中国がスペースを割いており、日本の農産物の品質とほとんど変わらないキャベツ、ブロッコリー、ナガネギ、ニンジン、ゴボウなどが展示され、台湾のブースでは、野菜の無料配布を行うなど、アジア地域からの農産物輸入が浸透してきていると感じました。 生鮮野菜をめぐっては、大企業が低賃金で生産させたアジア地域からの輸入をてこに、市場を経由しない流通で、国内の農産物流通を独占する準備を着々とすすめている様子をつかむことができました。特に(株)ドールは、水煮、果物の缶詰などの加工品をはじめ、カット野菜とカットフルーツといった半調整品を主に展示して、試食品も提供するなど、加工も含めた品ぞろえで売り込みを図っており、この間農民連がすすめている、卸、中卸、小売業者との共同で流通を守る取り組みを急ぐ必要性を感じました。 (H・M)
(新聞「農民」2000.4.3付)
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[2000年4月]
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