「農民」記事データベース20000320-442-10

昔ながらのなつかしい味

福島の納豆づくり


 ワラで作った“つつこ”を使って昔ながらの納豆を作った時に、豆が少し余ったので、容器(弁当箱や鍋など)に入れて、洗ったワラを容器に入るくらいの長さに切って、豆の上に広げておき、つつこと一緒にコタツで一昼夜温めたら、それでも香りの良い納豆ができました。

 食べ慣れているものと違って、息子夫婦のような若い人達にはあまり口に合わないようですが、市販のものとくらべると、糸のひきや固さが違うし、私の世代には懐かしい味です。

 手作り納豆はいかがですか。

 ◇作り方

(1)豆を一昼夜水に浸す。

(2)親指を小指ではさんでつぶれるくらいに、ゆっくり豆を煮る。

(3)水分を取り除いて、熱いうちに鍋のままでも、弁当箱でも入れて、その上に洗ったワラを豆と同じくらいたす。

(4)新聞紙などでくるんで、コタツ(一番低い温度で)や湯たんぽ(途中でお湯が冷めるので熱湯に入れ換えて)をそばに置いて、一昼夜でできあがり。

 どんな具合にできたか、とても楽しみです。食べきれないので、豆は一カップからやってみて、なるべく豆を薄く広げて、ワラの中にある納豆菌が付くようにすると、よくできると思います。

 一度お試しあれ。

(福島 佐々木智子)

(新聞「農民」2000.3.20付)
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2000年3月

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