三百年の歴史もった鳴門オレンジの若木保存道路改修で切られる寸前に
兵庫県淡路島で三百年の歴史的伝統を持ちながらも今や絶滅品種になっている「鳴門オレンジ」の若い木が、町道の改修工事で切り倒されようとしましたが、農民連などの運動で守られました。 守られた「鳴門オレンジ」の木は、津名町の岡野佳一さんが手塩にかけて育ててきたもの。町道改修工事で邪魔になるからと二月中旬を目途に切り倒されようとしました。 岡野さんは、津名町果樹協会オレンジ部会で最近知り合った農民連会員の山口章光さんに相談。山口さんは、さっそく町役場に掛け合いましたが、「対策も行いたいが、財政難で困っている」との応対。山口さんは「三月十八日から開催される淡路花博には温州ミカンを展示するのに金をかけているが、今どこを探してもない鳴門オレンジの若い木を切らしてもよいのか。花博会場に転移し、保存できないか」と兵庫県連に連絡。県連は共産党の毛利県議に協力を要請、その結果、専門家を派遣し、根巻で樹木を掘り起こし、他のミカンの木と同じ様に手厚く展示し費用は県が持つということになりました。 岡野さんは「何もしてくれないなら、自分で重機を借りて掘りあげ、保存しようと思っていた」と語り、貴重な若木が守られたことに胸をなでおろしています。 (農民連淡路農業守る会 蛭子智彦)
(新聞「農民」2000.3.13付)
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[2000年3月]
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