農民連女性部第11回総会エプロンがけで参加できる地域女性部をもっと農を守り仲間を増やす思い熱く…「エプロンがけ、下駄ばきで集まれる地域女性部を」二月五〜六日、農業と暮らしを守る熱い思いを胸に、第十一回農民連女性部総会が開かれました。「もっともっとものを作ろう」「もっともっと農民連を大きく」生き生きと発言するお母さんたちの笑顔が、ひときわ輝いた総会でした。
運動に確信もって昨年の女性部総会での提案―「農民連全体の方針に女性も力を発揮しよう、女性も主体者になろう」との呼びかけに、全国のお母ちゃんたちが、真剣に取り組み始めています。「みんなに会える農民連は私の生きがい。新聞『農民』拡大をいつも心に離さず、周りの人みんなに薦めています」(群馬県住谷菊代さん)、「市場に産直センターで出荷している。スーパーで買った消費者からも生産者カードを見て”おいしい野菜をありがとう”と手紙をもらい嬉しかった。どの消費者も安全なものを求めている」(千葉県飯島和子さん)、「単組で取り組んだ”大豆の会”の大豆作りに女性も積極的に参加した」(福島県佐々木賀代子さん)など、これまで「縁の下の力持ち」だったお母ちゃんたちが、農民連の運動に大きな力を発揮している様子が生き生きと語られました。
多彩な発言続々このほかにも、各地から生活と農作業に根ざした多彩な取り組みが次々と報告されました。「大豆畑トラストに取り組むなかで、女性たちが豆腐作りの先生にひっぱりだこに。消費者との交流が広がって、いま農民連の女性たちは生き生きしています」(茨城県菅谷京子さん)、「農民連にはお父さんが出るものと思って、自分はひたすら働いてきた。でも一昨年この女性部の総会に出て”こんな生き方もあったんだ”と思い去年はお母ちゃんたちでみそを作り、とても楽しかった。今年も作りたい」(岐阜県田中なおさん)。「農民連に加盟している女性たちで、産直組織の株式会社化を阻止した」(千葉県熱田幸子さん)、「農民連や母親大会で根気強く自治体と交渉、学校給食に地場産の米と小麦粉が入るようになった」(埼玉県斉藤ゆみ子さん)など、多彩な発言が相次ぎました。
もの作り、直売また、もの作りや加工、直売の発言が多かったのも今回の特徴です。地元の品種を使って大豆を作り、みそや豆腐に加工しているという発言が各地から続々と報告されたほか、山梨、岩手、北海道などが新しく直売所を始めたと報告、また農民連が中心になって町ぐるみで有機栽培を活用して減反対策を行っているなどが報告されました。意見を交換するなかで、女性たちは、加工や消費者との交流など、日々の生活や農作業に根ざしたごくごく身近な要求に取り組みながらも、その小さな取り組みが日本の農業と食料を守る運動の一部であることに深い確信と展望を共有しあいました。そしてそのためにも「来年の総会では、地域で女性部ができたと報告したい」発言での多くの女性たちの言葉です。 またWTOシアトル会議に参加した高橋マス子女性部長が「世界中の女性たちがWTOにノーの声を上げている、WTOノーの世論は日本だけではない」と特別報告し、会場を大きく勇気づけました。
女性部を2倍に総会では「加盟農家の六割を女性組合員に」というこれまでの方針に加えて、新たに「女性部員の数を二倍に」との提案が満場の拍手で決議され、閉会しました。また、新日本婦人の会、婦人団体連合会、日本母親大会連絡会、全労連の代表者、日本共産党参議院議員須藤美也子さんが、連帯のあいさつをし、会場から分析センターの二千万円カンパに約三万四千円が寄せられました。 (満川)
立食形式で、あちこちに笑いとおしゃべりの花が咲き、歌やゲームも繰り広げられて、お腹も心も元気でいっぱいの夕食会でした。
(満川/新聞「農民」2000.2.21付)
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[2000年2月]
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