農民連賛助会員の画家稲田善樹さんの「日本画展モンゴル紀行」をみて
昨年十二月末、農民連の賛助会員の稲田善樹さんが「日本画展モンゴル紀行」を東京・紀国屋書店画廊で開きました。その個展会場に新潟県十日町市支部の会員、山本謂永さんが訪れ、感想を編集部に寄稿。 山本さんは、稲田さんが山村に滞在して農民を描くために自分の小屋を貸しています。
山本さんの感想文会場には作品が整然と壁にかけられて、明るい光に浮き立っていました。 作品一覧のプリントを手にゆっくりと拝見させていただきました。稲田さんからモンゴルのお話をうかがうこともでき、いっそう興味深く拝見できました。 モンゴルの人々が、与えられた自然条件の中で、生きる術の何かをつかんで力強く生きているさまを感じたり、寺院の伽藍の精細な筆跡を鑑賞したり、自分自身がモンゴルの地をさまよっている錯覚にかられました。 作品は、稲田さんが単身で異国の土地に足を踏み入れ、未知の人々と出逢い、そこに生まれた人間関係をかもし出したものです。 また、稲田さんがモンゴルの子供たちに対して慈善活動もされていることも知りました。モンゴルはロシアとともに食糧不足の国に数えられ、最新の国連筋の発表では、世界の発展途上国の栄養不良人口は、七億九千万人と告発しています。世界総人口約六十億人とみてみると、その深刻さがわかります。為政者はこの数字をどう見ているのでしょうか。日本国内で余らせた米を、モンゴルに送ってやりたいものです。
(新聞「農民」2000.2.14付)
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[2000年2月]
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