「農民」記事データベース20000110-433-06

農民連・畜全協

畜産糞尿処理などで交渉

農水省「過大施設不要」と回答


 農民連と畜全協は、十二月十四日、畜産農家の切実な要求を掲げて農水省と交渉しました。農家の多額な投資が心配されるふん尿処理の問題では、「何が何でもたい肥場を造らなければいけないというのではない。雨、風、浸透が防げればいい」(畜産局畜産経営課)と回答。過大な施設は必要ないことを農水省が認めたことで、農家負担をできるだけ軽くする現場でのとりくみが、いよいよ重要になっています。

 福島農民連の佐々木健三会長(酪農家)ら畜産農家は、「たい肥場などの追加投資は、悪化している畜産経営をさらに圧迫するもの。これを機に農業をやめるという声すら出ている。小規模の施設を認め、リース事業や助成措置を拡充し、農家負担の軽減を」と要望。これに対し、畜産経営課の松本課長補佐は「例えばシートを上から張ったり、ビニールハウスを利用してもいい。できるだけコストをかけない工夫や意見を自治体の窓口で要望してほしい」と述べました。

 北海道厚岸町の酪農家、石沢元勝さんが「充分な草地があれば還元できるのではないか」と問いただしたのに対しては、「適切な間隔で散布できるのであれば問題ない」と回答しました。

 交渉ではまた、一度発生すれば養豚農家に甚大な被害をもたらす豚コレラのワクチン廃止を中止するよう要請。神奈川の養豚農家、松下憲司さんは、「生産費に占める接種費用は微々たるもの。私は、私の責任で続けたい。それでもダメだというのなら、しっかり情報を公開してほしい」と強く求めました。乳価・食肉価格の引き上げ、クローン肉の表示の問題などについても要望しました。

(新聞「農民」2000.1.3/10付)
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2000年1月

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