「農民」記事データベース20150216-1153-02

アメリカに米譲歩するTPP

日米「合意」の報道に 米俵積み抗議

関連/原発・消費税・生活保護下げ 反対署名4万3000人分届ける


官邸前行動

 「STOP TPP!! 官邸前アクション実行委員会」は2月3日、官邸前行動を実施しました。熱いトークのほか、歌あり、寸劇ありと寒さを向き飛ばす熱気に包まれました。

 今回は、1月28日から始まったTPP事務レベル協議で、MA(ミニマムアクセス)米の枠外でアメリカ産米の輸入を5万トン以上増やすことが日米間で合意されたという報道がされるなかで開かれ、抗議の意味を込めて米俵が積まれました。

 「TPPって何?」のまつだよしこさんが、TPP交渉の現局面とアメリカでのTPA(貿易促進権限)をめぐる動向を解説。全農協労連の星野慧さんは、政府が進める農協改革が地域とくらしを壊すものであり、TPPと一体になった攻撃だと訴えました。

 参加者から、「日本の米と誇りをアメリカに売り渡すTPPは許せない」(通りすがりの男性)、「いつまでも子どもに日本の安全な米を食べさせたい」(東京都三鷹市の主婦)などの声があがりました。

 千葉県多古町で米づくりのボランティアをしている男性は、「不耕起栽培、冬期たん水で米づくりを手伝っているが、固有品種を奪うTPPには反対だ」と語りました。

 農民連からは湯川喜朗常任委員がマイクを握り、米価暴落を放置して、備蓄米買い入れの国民の声を無視しながら、アメリカ米を輸入してその分を備蓄米として買い入れる政府の方針を糾弾。「各地で米価闘争を盛り上げる」と表明しました。

 国会議員は、日本共産党から3人が参加。紙智子参院議員は、国会決議を踏みにじり、譲歩を重ねる政府を強く批判。農水委員の斉藤和子衆院議員は「国の主権を投げ捨てるTPPは許せない」と述べ、畠山和也衆院議員も「衆院選のとき、北海道で安倍首相はTPPに一言もふれなかった。日本の農業を守れ」と訴えました。

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訴える(左2人目から)畠山、紙、斉藤の各議員


原発・消費税・生活保護下げ
反対署名4万3000人分届ける

国会前行動

 国民大運動実行委員会などは2月4日、国会前行動に取り組み、200人が集結しました。「原発ノー」「消費税増税反対」「生活保護引き下げ反対」の署名4万3000人分も届けられました。

 全労連の井上久事務局長が「くらし、経済に大きな変化が起きている。声を大いに強めよう」と開会あいさつしました。

 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員があいさつし、「基地ノーの民意が示されたにもかかわらず、辺野古のボーリング調査を強行し、沖縄県知事に会おうともしない安倍政権は許せない。本土と沖縄が連帯したたたかいが求められている」と激励しました。

 全国生活と健康を守る連合会、新日本婦人の会都本部、全日本教職員組合の代表がスピーチしました。

 TPP交渉撤退生活・福祉守れ 怒りの唱和響く

 最後に、「TPP交渉から撤退せよ」「軍事費を削って、暮らしと福祉に回せ」などと怒りのシュプレヒコールを響かせました。

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「TPP撤退、軍事費を削ってくらしと福祉に回せ」と唱和する参加者

(新聞「農民」2015.2.16付)
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2015年2月

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