憲法生かす食と農の再生を
神奈川 愛川町の農園視察と牧場訪問
相模大野九条の会
各地の9条の会が、農業や食の問題に関心を寄せ、学び、考える取り組みも始まっています。神奈川県相模原市の「相模大野九条の会」は4月5日、憲法を生かす食と農の再生を考える取り組みとして、愛川町の農園視察と牧場見学を行い、23人が参加しました。
「相模大野九条の会」は、これまでにも「地産のディナーを楽しむ会」「芋煮会を楽しみ海外派兵を考える会」など、食と農を考える集いを開いてきましたが、今回はその第3弾です。
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相模大野九条の会のみなさん(服部牧場) |
案内役の小川政則さん(元全農技術主幹)は、日本や神奈川県の農業の現状を説明し、貿易の自由化、規制緩和が食料自給率の低下、食の安全への不安を引き起こしていると指摘。食と農の再生に向けて、地産地消、伝統野菜の復活運動などの広がりを紹介しました。
参加者は、神奈川農民連前会長の諏訪部明さんの農園を訪問しました。諏訪部さんは、自らが会長を務め、無農薬・有機農業で野菜を栽培する「安全な食を考える会」について説明。2003年に発足した同会は、荒廃農地を借り受けながら、市民農園のメンバーを中心に、会員数が48家族にまで増えたことを紹介し、「今後、在来大豆でみそやしょうゆを作ろうと計画しています」と意気込みを語りました。
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諏訪部明さん(左)から有機農業の説明を受けました |
農業や乗馬体験ができ、アイスクリーム工房で楽しめる服部牧場では、40年前に牧場を愛川町で開いた服部博さんが、観光牧場として、都会の人や消費者との交流を深めている様子を語りました。参加者は、牧場内の牛舎や放牧場などを見学し、バーベキューで懇親を深めました。
参加者の奥山慶一さんは「若い人にも参加を呼びかけて、食と農を考える取り組みをさらに強めたい」と話していました。
(新聞「農民」2009.4.20付)
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