「農民」記事データベース20070924-797-18

旬の味


 総務省は八月二日、東京・名古屋・関西の三大都市圏の人口が、初めて全国の半分以上を占めるまでになったと発表した▼都会は土の見えないコンクリートの檻(おり)のようで、食と農が隔絶され、競争と格差社会が広がるなか、人は子どももおとなも少なからず鬱(うつ)となり凶暴化にまでいたる場合すらある▼一方、農水省・文科省・総務省の三省は八月三十一日、すべての小学生で農漁業体験をさせるプロジェクトを始めると発表した。これは、これまでの農と離れた食育では子どもの問題は解決しないことを認めたものだ▼農のある地方はどうかといえば、参議院選挙の結果が示したように、疲へいした農村社会を都会優先で放置する国家のありようを許さない! というものであった▼ビア・カンペシーナの国際交流のなかで、日本の地産地消や産直、学校給食などの取り組みと食健連運動が高く評価されているように、食と農の乖離(かいり)を克服し都市と地方が一体となった農業再生の国づくりは可能だ。

(昌)

(新聞「農民」2007.9.24付)
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2007年9月

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