チョコレートの博物館を訪ねてドイツ・ケルン市
その歴史には「残酷物語」も…ドイツ西部の都市、ケルンはライン川に面した街。ケルン大聖堂など中世からの古都として、多くの観光客が訪れます。ライン川を航行する船の荷物の中継・積み下ろし地点として栄えてきました。世界中の人々に愛されているお菓子、チョコレートもその一つ。ケルンのチョコレート博物館を訪ねました。館内に入るとチョコレートの原料であるカカオ豆の説明から始まり、チョコレートの歴史へと続いていきます。 南米アマゾンが原産地のカカオは、マヤ、アステカ文明のもとで、神様の食べ物を意味する「ショコラテ」として王侯貴族の間で珍重されてきました。またカカオ豆は、貨幣としての役割も果たしていました。十六世紀にスペインに征服されて以降、王侯貴族の飲み物から一般庶民のし好品へと変わってきたのです。 ヨーロッパにチョコレートをもたらしたのは十六世紀、スペイン人の征服者、フェルナン・コルテスです。ヨーロッパに渡った当時は、砂糖を加え、バニラ、シナモンなども入れて、上層階級の甘い飲み物でした。 その後、フランス、イタリア、ドイツなどに広がり、十九世紀中ごろにイギリスで、ココアにカカオバターと砂糖を加えた、食べるチョコレートの原型ができました。 一方、カカオの栽培地も中南米からインドネシア、西アフリカなどに広がっていきます。カカオの実は現在、西アフリカで世界市場の約七割を生産しており、アフリカでは一千百万人の小規模農民が栽培に従事しています。奴隷労働さながらの生産者は、巨大アグリビジネスのなかで過酷な労働条件と低賃金を押し付けられているのです。 館内は、チョコレート製造工場も兼ねており、来館者は製造過程を実際にみて、できたてのチョコレートをその場で味わうこともできます。家族そろってチョコレートをおいしそうにほおばっている来館者の姿をみて、ほほえましく思うと同時に、過酷な生産の実態に少しでも思いをはせてくれたらと感じました。 (K)
キウイ棚に鳩が巣作り夏2羽孵る我が家のキウイ棚に鳩が巣を作り、八月十日ごろ、雛が二羽孵(かえ)りました。(写真上〈写真はありません〉)笠木透作詞の「ピース・ナイン」に「鳩は平和を運ぶ鳥。九の鳥と書くのだから」とあります。 “ピース、ピース”と鳴いて巣立つ日まで、大切に見守って行きたいと思っています。 (茨城県西農民センター 久保 幸子)
(新聞「農民」2007.9.24付)
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[2007年9月]
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